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『本当は怖いホクロ~黒い悪魔~』 |
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Y・Mさん(男性)/61歳(発症当時) |
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警備員 |
妻に先立たれた後、娘夫婦と同居し、定年後も警備員として働いていたY・Mさん。可愛い初孫との時間を楽しみにしていましたが、ある日、足の爪を切っていた時、左足裏のかかとに小さなホクロが出来ているのを見つけました。もともとホクロの多いタイプだったY・Mさんは、さほど気にしていませんでしたが、1年が経った頃から、さらなる異変に襲われ出しました。 |
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(1)足の裏のホクロ
(2)ホクロが大きくなる
(3)ホクロの色が薄くなる
(4)足の付け根にしこり
(5)咳 |
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メラノーマ |
<なぜ、ホクロからメラノーマに?> |
「メラノーマ」とは、皮膚ガンの一種で、メラニン色素を作る細胞「メラノサイト」がガン
化したもの。ガンの中でも特に転移しやすく、短期間で全身に広がってしまうこともある恐
ろしい病です。メラノーマはあらゆる場所で発症するガンですが、足の裏に出来ることが多
いのが、日本人の特徴。全体の3割を占めます。Y・Mさんの場合も、最初にできた足の裏
の小さなホクロが、実は早期のメラノーマでした。なぜ足の裏にメラノーマが出来るのかは、
はっきりと解明されていません。しかし、Y・Mさんの場合、歩くことにより、足の裏の何
らかの傷に繰り返し刺激を与え続けていたことが原因と推測されます。事実、足の裏のメラ
ノーマは、地面にふれない「土踏まず」にできることはほとんどないのです。しかしY・M
さんは、たかがホクロと見過ごしてしまいました。とはいえ、それは、色が薄くなり消えか
かっていたはず。なのに何故?あれはリンパ球などの免疫細胞がメラノーマを攻撃。そのた
め、ガン細胞の数が減り、色が薄くなったのです。しかし、完全にガンが消えたわけではあ
りません。生き残ったガン細胞は、リンパ管や血管を通って移動を開始。足の付け根のリン
パ節に転移したガン細胞は、ついに肺にまで到達してしまったのです。半年後、ガンは全身
に転移。Y・Mさんは、もう一度、孫を抱きたいという願いもかなうことなく、亡くなって
しまいました。あのホクロが大きくなった時点で病院に行っていれば、最悪の事態は避けら
れたのに・・・。 |