葛城市立新庄北小学校
2016年2月19日
79
5年生 36名
「野球の話とかしてもらえたら・・・」というリクエストに応えて、スポーツ中継を担当してきた藤井(OPEN↑推進部)が授業を受け持ちました。奈良は天理高校や智弁学園など強豪校がひしめく野球県です。私達が放送する夏の高校野球中継や熱闘甲子園などにも、これまで数々の色彩を添えてくれました。
そこで、1996年、20年前の夏の高校野球決勝戦、松山商業vs熊本工業「奇跡のバックホーム」の話をしました。この試合は、私が中継ディレクターをしていたので、選手や監督の精神的な葛藤、甲子園に潜む魔物、奇跡的な試合に出会えた感動を伝えました。
背番号9を付けた松山商レギュラーの矢野君は10回裏1アウトまでベンチを温めていました。監督のひらめきでライトの守備を矢野君に変え、ボールがライトに飛び、プロ野球でも見たことのない「奇跡のバックホーム」で満塁の大ピンチを切り抜けました。
さらに、11回表の攻撃、先頭バッターの矢野君はレフト前に難しい打球を打ち、それが2塁打となって決勝のホームを踏んだのです。
また、もうひとつの奇跡は、9回裏2アウトから、熊本工1年生沢村君がホームランを打ち、ゲームが振り出しに戻ったことです。このホームランがなかったら、背番号9をつけた本来レギュラーの矢野君は出番がないまま…。優勝しても、もやもやが残っていたはずです。
児童たちには、チャンスはいつ、どんな時に訪れるかわからない、その時に最大限の力が発揮できるように常に準備をしておくことの大事さを伝えました。私も、このゲームを思い出しながら話しているうちに、興奮がよみがえってきて、うまく児童に伝わったかどうか!?
半分以上が女子児童で、聞き入ってくれる児童と、野球そのものに興味がない児童が極端に分かれてしまいました。いつも感じることは小学校5年生に自分の頭を戻して話さなければいけない。ついつい大人に受ける話し方になっているのでは・・・、自身も進化しなければなりませんね。
いつの日か児童たちも「準備が大事!」であることを思い出してくれたら、うれしいなと思います。