11月15日(火)放送
マンダム社史より
株式会社マンダム
【 第2夜 】 う〜ん、マンダム
スティックタイプの整髪料「丹頂チック」の大ヒットで男性化粧品メーカーのパイオニアとしての地位を確実なものとした金鶴香水株式会社。1959年にはその主力商品のブランド力を信じ、丹頂株式会社と社名を変更。会社はこのまま順調に成長していくかに見えた。ところが、1962年にリキッドタイプの整髪料が輸入されるようになると瞬く間にブームに。チックやポマードを主力とする丹頂株式会社は、その商品力を信じるがあまり、リキッドタイプの商品開発において致命的な遅れをとってしまう。
1970年、ようやくリキッドタイプを取り揃えた新商品「マンダムシリーズ」を発表、業界パイオニアとしては屈辱の「後発」商品であった。通常の販売戦略では市場に割り込むことができない、そう考えて起用したイメージキャラクターがあのチャールズ・ブロンソン。初のハリウッドスター起用であった。
普通であれば「清潔感ある二枚目俳優」を選ぶところであるが、あえてその路線をはずし「男の野性味」を売りにする起死回生の奇策。当時の社長の大決断だったという。
テレビCM史上に残る「う〜ん、マンダム」はこうして生まれ、会社の業績は回復、翌年には社名を「株式会社マンダム」に改めるまでになるのである。