コバケンが魅せるオーケストラの神髄！炎のタクトが描く、激情のチャイコフスキー

ザ・シンフォニー特選コンサートVol.21
小林研一郎　炎のチャイコフスキー！


　世界を舞台に活躍を続ける指揮者小林研一郎。“炎のマエストロ”コバケンが、大阪フィルハーモニー交響楽団を率いてザ・シンフォニーホールに帰ってきます。プログラムは、ロシアが生んだ偉大な作曲家チャイコフスキー不朽の名作「ヴァイオリン協奏曲」そして「交響曲第5番」。
　チャイコフスキー38歳（1878年）の時に書かれた、多くの人に愛され続ける傑作協奏曲は、不幸な結婚が破綻し、ヨーロッパを転々としていた旅先スイスで、友人との再会を機に作られました。ロシア民族の情熱を背景に、郷愁を感じさせるドラマティックな旋律、革新的な演奏技巧はすぐには理解されず、ウィーンでの初演は「酷評」。時を経た後に人気随一のヴァイオリン協奏曲となったのは周知の通りです。
　この協奏曲でソリストとして登場するのは、鬼才ヴァイオリニスト佐藤久成（ひさや）。超個性派と言われる彼の旋律が“炎のタクト”と交わった時、そこには時を超えたものが待っているに違いありません。
　続いて小林研一郎が得意とする「交響曲第5番」。チャイコフスキー交響曲の中でも圧倒的な迫力のフィナーレに向かって、静かに、そして燃えたぎる“灼熱の5番”が響き渡ります。
　歳を重ねてなお「楽譜に広がる行間の宇宙」を追求し、オーケストラと観客に愛情と敬意を払うマエストロ。会場が一体となってコバケンワールドに包まれた瞬間“炎のマエストロ”と称される所以を目の当たりにすることでしょう！
　毎年、満員御礼の特選コンサート。“炎のチャイコフスキー”は必聴です。