心に響く美しきチェロの音色と心温まるトーク
藤原真理　チェロ・リサイタル
〜宮沢賢治「セロ弾きのゴーシュ」とチェロの調べ〜　


　大阪に生まれ、名実ともに日本を代表し、今も最前線を走り続けるチェロの女王=藤原真理さん。人の声のように優しく響くチェロの音色とともに真理さんがザ･シンフォニーホールに帰ってきます。
　プログラムは、無伴奏チェロ曲の定番曲、バッハの「プレリュード（前奏曲）」に始まり、エルガーの「愛の挨拶」、フォーレの「夢のあとに」、サン=サーンスの「白鳥」、そしてシューマンの「トロイメライ」ほか人々に愛され続けるメロディーを存分に堪能できる名曲がずらりと並びました。心に沁みいる美しきメロディと真理さんの楽しいお話で贅沢でホッとできる時間をお届けいたします。
　そして珠玉の名曲小品を心ゆくまで楽しんだ後には、癒しとユーモアにあふれる宮沢賢治のファンタジーの世界へご案内いたします。宮沢賢治の最後の童話＜セロ弾きのゴーシュ＞。いつも叱責されてばかりのチェロ奏者ゴーシュは、訪れて来る猫、カッコウ、仔だぬきたちと毎晩練習を重ねるうちにすっかり上達し、演奏会で大成功を収めます。動物たちのモチーフと名曲の旋律がちりばめられ、ゴーシュの成長を暖かく見守る動物たちとの出会いに想像が限りなく膨らむこの物語を、宮沢賢治の音楽に造詣の深い藤原真理さんが佐山真知子（ソプラノ・語り）さんとともに満を持してお贈りします。
美しくしなやかに歳を重ね、賢く飾らない真理さんの人柄が、演奏やトークを通じて私たちの心に伝わり、温かい雰囲気がザ・シンフォニーホールを包み込みます！