京阪天満橋駅を降りると、目の前に淀川の支流大川が流れている。 ビジネスマンたちが早足で長い天満橋を渡って行く。 ついその速度につられそうになるが、目をこらして、蔦に覆われそうな欄干の端に、やっと橋の名を見つけた。 その昔、この橋と眼下に流れる川の距離ももっと近かったのだろうか。 橋上の車や人々は、はるか琵琶湖や京の都からやって来る、遠くなってしまった川面の流れには、もはや興味はまったくないようであった。