大阪府下では、熊野街道よりもむしろ小栗街道と呼ばれることが多いと聞いた。 この街道には、もうひとつこの小栗判官伝説が常につきまとう? 詳細には触れないとして、伝説の内容は、旅の最後に熊野の湯によって、蘇生するというものだ。 熊野には、一体何があるのだろう。 わざわざこの長い道のりを経て、人は何に期待し、何を得てきたのだろうというのだ。 大阪を跡にし、まだそれほどの距離を進んではない。 山もなく、時折登場する集落以外は、ただ単調な風景が続くばかりだった。