この大きな桶。私たちにはあまり馴染みのない
ものですけど、その歴史をさかのぼると今から
1200年前ぐらい前から作られています。 江戸時代の北斎の浮世絵にもありました。 |
ここは堺にある藤井製桶所。今では、全国で
たった一つの桶の製作所です。 新しい桶ができると、それは百年ぐらい使え ます。時代の流れとともに本来の桶を作る という仕事は、なくなってしまい、ここ30年は 新しい桶を作っていません。 |
今、職人さんが作業しているのは、実は、
昔の桶のリサイクル。 痛んだものでも手を加えることによって、 新品のように甦ります。古い桶は、けずって ちょっと小さい桶に。またそれが古くなれば さらに小さい桶に生まれ変わります。 |
「我々は、このような古いものを使って
いますが、やはり直すことによってそういう
楽しさみたいなものを味わいながら、納めた時
に喜んでもらう、そういう場所がある時にああ
作ってよかったなという感慨みたいなものが
ありますね。」 と藤井製桶所の上芝雄史さん。 |
桶を再生するわざを生かして、看板をテーブル
にしたり、神戸の灘にある酒心館では、新品の
様に展示されています。 物を大切にする日本の心と伝統のわざが これからも生き続けます。 |
問合わせ先 藤井製桶所 Tel.0722−71−2002 神戸酒心館 神戸市東灘区御影塚町1−8−17 Tel.078−841−1121 |