今週は、私たちと共に地球に生きている動物たちをテーマに 「追われる生き物たち」シリーズでお送りします。
みなさんと一緒に考えてみましょう。



毎年冬になると、北の空から、琵琶湖に 帰ってくるオオワシ。
黄色いくちばちに鋭い眼。
翼を広げると2メートル以上もあるんです。
まさに空の王者ですね。



オオワシはロシア極東地方を繁殖地とし、 冬鳥として来ます。湖北町が南限と言われて います。そのオオワシは、国の天然記念物に 指定されていますが、絶滅しかかっている鳥で もあるんです。
実は、オオワシのほとんどは鉛中毒で死んで しまうんだそうです。



シカ猟で使われる散弾銃の弾は鉛製。
鉛の弾で撃たれてシカの残骸をついばむ オオワシの体の中に、鉛が入ってしまうんです。
去年、鉛中毒で死んだオオワシは16羽。
オオワシの死因の8割をしめていることになり ます。



無敵の王者オオワシにとって、唯一の敵は 人間だったんですね。
森の豊さの象徴ともいえるオオワシ。
彼らの食べ物や棲み家、そしてやすらぎ。
私たち人間が、オオワシから奪ったものは 計り知れません。