京都府の北東部にある美しい山々。
ここは福井県と滋賀県に隣接する 美山町芦生の森。大正10年に京都大学が 99年間の契約で借りた学術研究の為の 演習林にしています。中にはヒトの手が 加えられていない原生林がたくさん残っていて、 今では日本でも貴重な森のひとつとなっています。



毎日、研究のために森を訪れる中島皇先生
今日は何を調べているのでしょうか。
「量水堰といって水の量を測る装置です。
雨が降って森林がどれだけ水を蓄え、 どれだけ下流に送って、海まで流れて行き、 その水はまた蒸発して山に返ってくる。
そういう水の循環というのがわかってくる というものです。」



森の大切な働きがこの調査でわかるんですね。
もちろん、ここにはたくさんの野生動物も 住んでいます。動物たちが傷つけた樹木を調べ て生態を研究することも先生の大切な仕事の ひとつです。



「今、森林が少なくなりすぎていると思い ます。それをある一定のところまで戻す という努力が必要だと思います。
四季の移り変わりで、山の表情も違うし、 天気、時間によっても変わってきますので 見るたびに新しいことが見えるのが楽しみ です。」
という中島先生。



もっと森を知って下さい。 森はそう語っている気がします。