今朝の新聞に載っていた記事を紹介します。
マンションの換気扇の話です。
みなさんのお宅にもいくつか換気扇があると思いますが……
記事の内容をちょっと抜粋して紹介すると、半数のマンションの換気扇が機能していないとありました。
ショックなことですよね。
マンション問題研究会のアンケートの結果でわかりました。
調査は、トイレ、浴室、洗面所、台所の4ヶ所で、たばこやお線香の煙を換気扇に近づけて吸い込まれるかどうかを調べてもらった結果、
|
・トイレですーっと吸い込まれると答えた方が、31.5%
・なんとか吸い込んだと答えた方が、32%
・吸い込まなかったと答えた方が、8.4%
・浴室で、すーっと吸い込まれると答えた方は、33%
・台所では、48%
|
|
といずれもちゃんと換気扇が働いていたのは半分以下でした。
そこで、どんなことがおこるのか、この調査をされたマンション問題研究会の先田政弘さんにスタジオでお聞きしました。
|
誰もが換気扇のスイッチをONにすると音がでますので、
それだけで、回転をしている=排気されている
という風にイメージしています。
換気扇に吸い込むか吸い込まないかを調査してみると、
回っているから吸い込むと思っていたが、
空回りをしているだけだったという結果がでました。
なぜ、こんなにも見過ごされていたかというと、
設計をした方も建築した方も、換気扇を取り付けて、
スイッチをONしたら回っていたので、
換気出来ていると思い込んでいたわけです。
住んでいる方と同じレベルです。
なぜ、煙が出て行かないかというと、換気扇は、
内側の空気を壁の通路を通して外に出すというものです。
換気扇でも強い換気扇と弱い換気扇があります。
強い換気扇は、台風がきて強い風が壁にうちつけたとしても
力強く出してくれる。
しかし、弱い換気扇は、強いが風が外から吹くと
マンションの中に入ってくる。
それでは困るので、通路の中に換気扇から
外に押し出す時は開くけど、外から風がくると閉まる
というブラインドのような逆流防止弁がある。
何が問題かというとそれがきちんと収まっていなくて、開いたり
閉じたりしないというものです。
全国のマンションを調べてみると
だいたい同じデータが出ると思われます。
自分の家の換気扇は吸い込んでいないのでは、
という質問を業者さんにした時、
マンションは気密性が高いので、換気扇を使いつづけると
部屋中の気圧がマイナスになるとよく説明をします。
素人はそう言われると納得をしてしまいます。
大きな台所なら、その可能性はありますが、
浴室やトイレなどでは、そんなことはありません。
自分の換気扇がおかしいなと感じるのは、トイレに入った時、
トイレの中がじめじめしているとか、浴室が臭いという時です。
これは、風量が小さいために、
お互いの空気が合流し一つになって外へ出て、
通路の中で空気がまわっているから起こることです。
つまり構造がおかしいのではなく、
丁寧に逆流防止弁がきっちり動いているか
というところまでチェックした施工をしていない。
チェックするくせがこの業界にはなかったという感じです。
あるマンションは、調査をした上で、
その結果をマンションの管理組合が業者に話をして、
チェックして直させてもらいましょうということになりました。
個人で話をしても駄目なので、マンションの管理組合から業者に
申し入れをした方がいいでしょう。
|
|
|