2008年11月26日
■花の24年組という言葉があります。昭和24年前後に生まれた、才能ある何人かの少女漫画家の方々■それまでの、なぜかお花に囲まれたお目々キラキラな美少女が超足長な美青年と美しくも悲しい恋に落ちて...みたいな、なんとなく漫画マニアや研究者の間からは少年漫画に比べて格下に見られていた「少女漫画」の世界に、文学性、高度な画力、構成力を持ち込み大革命を起こした女性たち■代表的な存在は、竹宮恵子さん、山岸涼子さん、池田理代子さん、大島弓子さん、(ややマニアックですが僕が好きだった)樹村みのりさん・・・■その綺羅星のごとき才能たちの中でも男性から一番人気なのが萩尾望都さんではないかという気がします。気がする、でしかないのですが、萩尾さんの漫画、男にも読みやすいのですよ■女性からみると、漫画に「読みやすさ」「読みにくさ」ってあるのと思われるかもしれませんが、日本の少女漫画の大きな特徴、というか本質として、台詞の書かれた吹き出しとは別に、登場人物の気持ちや心象風景を記した文章をコマの片隅に添える、という手法が多用されますよね。映画やTVドラマにおける台詞とナレーションの関係とも違う、重層的なそれら言葉同士の微妙な距離感や、あるいは単純にどういう順番で読めばいいのか?みたいな問題が、男にとってとても少女漫画を読みにくくしているような気がします。僕だけかな?■その点、萩尾さんの漫画は男にも読みやすい、骨太な文法で描かれてるように思うのです。高校・大学時代、「11月のギムナジウム」や「精霊狩り」なんかの短編集を読みふけった時の記憶を元に今これを書いているので100%の自信はないのですが・・・とにかくいいですよねー萩尾望都■そういえば、現代日本演劇界の第一人者・野田秀樹さんの代表作のひとつで、繰り返し上演されている舞台「半神」の原作も萩尾さんです。漫画原作の野田作品って確かこれだけじゃないですか? ■ さて、そんな萩尾望都さんの代表作のひとつ「11人いる!」が、演劇集団・アクサルによって舞台化され、年末にABCホールで上演されます■艦長、アクサルさんのことを「かっこいい男性だけの集団」っていうくらいしか知らなくて、今回あまり紹介文を書く資格がないのですが、でも間違いなく、かつての萩尾ファンとして今回の舞台、とても楽しみにしております。■12月26日から30日までの5日間合計8ステ!でもチケットは急がないと危険なようです。
■2008年の観劇納めは是非名作「11人いる!」でどうぞ!■(艦長)
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- 2008年11月26日水曜日