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2009年10月20日

あれは来るわ、やっぱり

■先日『NHKスペシャル』枠で、何と2回連続で『ON』(もちろん王・長嶋)の特集をやっていたので、録画しておいて、昨夜まとめて観たんです。1回目が現役時代編、2回目が監督時代編。いやー良かったです。あまり使いたくない言葉だけど、素直に感動!■もちろん膨大な過去の名シーンの映像があり、関係者への取材があり、今回の番組のために行われたそれぞれへの長時間単独インタビュー映像があります。それらに加えて一番魅力的だったのが、多摩川グラウンドで現在の二人が会って思い出話などを和やかに語らうシーンでした■連れ立ってグラウンドの土を踏みしめ、右のバッターボックスに長嶋さん、左に王さんが入り、マウンド側から撮影するカメラに向かって素手で同時にスウィングの真似をする。『こうやって、パーンってねー、ハハハ・・・』などと話しながら。もうそれだけでたまりません。長嶋さんの右手はズボンのポケットに入ったままです。王さんはとても痩せています。二人は、自分たちの活躍が日本中の人々の明日への活力となることをずっと自覚していました。だから打たなければならない、毎日毎日。想像を絶するそのプレッシャーに耐えながら、高度経済成長期の日本人の心を支え続けてきた二大ヒーローの最高の笑顔が、苦楽を共にした多摩川のホームプレート上で弾ける。その姿に、いいようのない感慨が沸き起こります■長嶋さんは二度目の監督就任の時、背番号を3に戻しました。今、懸命にリハビリに励む姿を積極的に世の人たちに見てもらいたいと語ります。その足に履かれたスニーカーには『3』の文字が。かつて日本人を励まし続けた『3』に、今自分が励まされているのだ、といいます。そして『3』を身に着けた彼が懸命に歩く姿が、さらに私たちを奮い立たせます■福岡という新天地で花を咲かせた王さん。あくまで『東京ジャイアンツ』にこだわり続けた長嶋さん(この『東京ジャイアンツ』っていうのがカッコいい!!)。監督として夢の対決となった日本シリーズでの2ショット、『(内緒だけど)、あの時は勝敗なんてどっちでもよかった』とにこやかに告白する長嶋さん、『勝たなければ意味が無かった』と真剣に語る王さん、どちらも最高に素敵でした■・・・観終わって、柄にもなくウルウルした目を見られるのが恥ずかしくてちょっと振り返れませんでした。僕の後ろのテーブルでは、妻が書きものをしながら観ていたはずです。でも、振り返ったら彼女も真っ赤な目をしていました。あれは来ますよねー、そういう世代には(艦長)

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