― エースコック株式会社 ―
【第1話】2017年6月26日(月)24:24〜
細かく準備し、大胆に実施する
- エースコックの商品
- 新発売のカップ焼そば
- 開発された「モチモチ感のある、新しい食感の麺」
- 商品開発チーム係長 山川大輔さん
- 「モニタリング試食会」で
女性の声を聞く
ワンタンメンやスーパーカップシリーズなど即席麺のロングセラー商品で知られるエースコック。そんなトップメーカーが今、カップ焼そばの歴史を大きく変えようとしています。
先日発売された新感覚焼そば「モッチッチ」。この新商品を企画し、商品化まで導いたのが、司令塔役の山川大輔さんです。
きっかけは、「新しい食感の麺」が開発されたことでした。モチモチ感のある、面白い麺。この麺を使えば、新商品が出来るのではないか…そこで山川さんが考えたのが、女性をターゲットにしたカップ焼そばでした。カップ焼そばというと、男性的な商品が多いため、女性からは少し敬遠されがち。しかし、この新しい麺を使って「手作りの焼そば」のようなカップ焼そばが出来れば、女性も食べるのではないかと考えたのです。
普段、商品づくりにかける時間は数ヵ月。しかし、「モッチッチ」は数年をかける計画をたてました。新たなロングセラーとなる可能性を感じたからです。そのために、山川さんがおこなったのが、「細かく準備し、大胆に実施する」ことでした。
女性をメインターゲットにしたカップ焼そばの開発は初めて。そこでまず社内を納得させるため、細かく準備したのだそう。本当に女性のためのカップ焼そばになっているのか、社内外でモニタリング試食会を繰り返し行い、最後までしっかり確認を取っていったといいます。
そして、やると決めたら大胆に行動する。商品名はカップ焼そばらしくない「モッチッチ」に決め、パッケージも今までなかったデザインにするなど、思い切った行動に出たのです。
自分を信じてやり抜けたという手応えを感じている、という山川さん。ここには、新商品を生み出し続けるプロフェッショナルがいます。
【第2話】2017年6月27日(火)24:24〜
百聞は一食にしかず
吹田市江坂にあるエースコック本社。その研究室で働く大西さんは、6月に発売されたカップ焼そば『モッチッチ』の開発担当者です。
今回は、「モチっとした食感の即席麺」に合わせる「焼そばのソース」を作ることが求められました。ターゲットは女性。そして目指したのは、フライパンで作る焼そばの味。
まず、今までのソースを使って試食したところ、味が濃すぎて麺の良さが全く活きませんでした。そこで、買って来た生麺で焼そばを作り、ソースと合わせ、試食を重ねました。お店だったりコンビニだったり…30種類くらい、いろんな焼そばを買い集めて食べ比べたという大西さん。どういったソースと、どういった麺を合わせると相性が良いのかということを参考にしました。大西さんは言います。実際に食べてみて自分で感じてみないとやっぱりわからない、即ち「百聞は一食にしかず」なのだと。
女性が食べたいと思うカップ焼そばの開発は大西さんも初めてだったため、これまで以上に女性の意見を参考にしました。例えば、食べた時に口の中にくどい感じが残ってしまうと、またもう一度食べたい、という気持ちにならないという意見。そこで、くどさをなるべく落とすように調整。女性が好む味を探りながら、最終的には自分の舌で判断していきました。
いろんな人の意見を聞いて作り上げたので、お客さんに満足してもらえる商品になっているはず、と言う大西さん。究極の味を追求し続けるプロフェッショナルがいます。
- 吹田市江坂町にある
エースコック本社 - 本社研究室係長 大西広泰さん
- フライパンで作る焼そばの味をめざす
- 色んな人の意見を聞いて
商品を作り上げる - 完成した新商品のカップ焼そば
【第3話】2017年6月28日(水)24:24〜
1品でも多く世の中に広めるために 1秒でも無駄にしない
- 湯沸かしポット片手に営業へ
- 大阪支店販売二課 長尾昌輝さん
- 商品をより早く理解してもらうためには“試食”が一番!
- 一人でも多くのお客さんに
新商品を知ってもらうために
エースコックの若手営業マン・長尾さんは、スーパーマーケットなどに商品の売り込みをする際、湯沸かしポットと大きな紙袋に入れた商品を持って向かいます。その理由は…いつでも試食できるようにするため。商品の良さをより早く理解してもらうためには試食が一番だと思っているからです。
長尾さんの担当エリアは滋賀県から和歌山県と広範囲。商談の時間も限られるため、長尾さんはスピード感を一番大事にしていると言います。いかに素早く提案できるかが重要になるため、商品の提案は1パターンではなく、数パターンを用意。相手の反応が薄かったらすぐ別のパターンに切り替えるといった工夫をしています。長尾さんは言います。「1品でも多くエースコックの商品を世の中に広めるために 1秒でも無駄にしない」のだと。
一人でも多くのお客さんに新商品を知ってもらい、手にとって頂きたい。そのために今回長尾さんは今までよりも多くの店舗で店頭試食販売をおこなうことを会社に提案。発売日当日も自ら足を運び、販売を手伝いました。
お客さんが直接手に取って買っていただく瞬間を見れることが、営業の醍醐味で一番嬉しい瞬間だ、という長尾さん。自慢の商品をお客さんへ。ポット片手に営業活動に励むプロフェッショナルがいます。
【第4話】2017年6月29日(木)24:24〜
新しいおいしさをつくり出す
ワンタンメンやスーパーカップなどいくつものロングセラー商品を生み出してきたエースコック。今年6月、業界注目の新商品を発売しました。今までにない「真空仕立て」という新しい技術を取り入れた、今までとは全く違う麺質の麺。このモチモチの食感の麺を売りに、女性をターゲットにしたカップ焼そばです。この新商品は、エースコックならではの新たな食の提案。通常の1・5倍の量が入ったスーパーカップや、女性向けのスープ春雨などと同様に、業界の常識を変えていく可能性を含んだ商品なのです。
エースコックの村岡社長は、技術や素材が会社の力になるのだ、と言います。自信があればどんどんトライしていく。そして常に「新しいおいしさをつくり出す」ことが大切なのだと。
この想いは世界へと広がっています。ベトナムでの国内シェアは50%以上になりました。
技術は日本から持っていきますが、製造は現地の人達が担うのだといいます。それは、現地の人が納得し、自分たちの手で作り出すということをこの会社が大切にしているから。おいしさとともに作る喜びも伝える。それが企業スローガン「Cook happiness」の精神なのです。
「皆に喜んでもらえるおいしいものを作っていきたい。それをやることで毎日楽しい仕事が出来る。そういう集団になりたい」という村岡社長。
「おいしいしあわせ」を創り続けるプロフェッショナルたちがいました。
- 新食感の麺がウリの
女性向けカップ焼そば - 代表取締役社長 村岡寛さん
- エースコック ベトナム社
ホーチミン工場 - ベトナム社でつくられている即席麺
- 「おいしいしあわせ」を創り続ける