今回のカシコブレーンは、3度目の登場になる作家の清水義範先生。今夜は「古典文学は退屈で難解なもの」というイメージを払拭させるべく、日本の古典文学の魅力をたっぷり紹介する。
「古典文学は、現在のドラマや映画と同じように楽しめる」と言う先生が今回取り上げるのは、「たけくらべ」、「南総里見八犬伝」、「枕草子」という有名な3作品。解説する前に「古典は読みづらい。それを授業では、読めるようにしようとする。話の筋は、訳せる人に訳してもらって読めばいいんです」と清水先生。「今の時代にも残っているものは名作だけ。だから楽しめるはず」と言う。
まず紹介したのは樋口一葉の「たけくらべ」。これを現代に置き換えると青春学園ドラマになるという。そこで青春学園ドラマ「ビーバップ!たけくらべ」のVTRを。原文だけでは、まったく雰囲気がつかめない凡人メンバーもドラマならストーリーがすんなり理解できる。思春期の淡い初恋を描いていることがわかり、「この展開、今でもあるよね」とリンゴが言えば、「小道具で伏線を張るのも今のドラマと同じ」と江川も楽しむ。
続いて「南総里見八犬伝」。原作は27年間に渡って滝沢馬琴が106巻まで書き続けた超大作。だが、清水先生は最初の部分だけドラマ化して紹介する。「ビーバップ!南総里美八犬伝」は、舞台を高校野球に置き換えた激烈野球ドラマ。見ていくうちに、人気映画やドラマがお手本にする「ヒットの法則」が隠されていることがわかる。それはいったい?
清少納言の「枕草子」に関しては「これはオタクOLのブログ。『私ってこんなにセンスいいの!』と自慢しているブログと思うとわかりやすい」という先生。そこで「枕草子」をブログ風に書き換えたものを見ることに。そこには今どきのブログに書かれていそうなことばかりが並んでいて、一気に親近感が湧いてくる。また“清少納言VS紫式部”についても清水先生や筒井、江川らカシコチームから面白い話が飛び出す。
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青山のファッション情報会社で働きながら作家を目指す。88年「国語入試問題必勝法」で吉川英治文学新人賞を受賞。SF、ミステリー、青春小説、エッセイなど執筆活動は幅広いジャンルに及び、日本・世界文学に関する造詣も深い。