どんな町にもある地域の守り神“お地蔵さん”。特に関西にはその数が圧倒的に多く、お地蔵さんを祀るために町内の人が集まる“地蔵盆”は京都を中心とした関西独特のお祭りとか。そんなことからも関西とお地蔵さんの深い結びつきがよくわかる。だが、ひとくちにお地蔵さんと言っても、姿形、ご利益はさまざま。それぞれに作られた由来もさまざまで、お地蔵さんを知ればその土地の意外な過去もわかるのだ。今回は、関西のお地蔵さんを研究する民俗学研究家・田野登先生が選んだ、町の歴史を今に伝える関西のお地蔵さんベスト7を発表。各地の知られざる歴史をお地蔵さんを通してひもといていく。
7位に選ばれたのは、大阪・梅田にある「北向地蔵」。祀られているのは、大阪きっての繁華街のど真ん中。実はこの一帯、かつては意外なあるもので埋め尽くされた場所だったという。スタジオ一同を仰天させた、昔の梅田に集まっていたあるものとは?そして、北向地蔵はなぜこの土地に祀られることになったのか?
6位にランクインしたのは、大阪府高槻市のいたるところで見られるユニークな外見の「化粧地蔵」。このお地蔵さん、顔が真っ白に塗られ、口紅やまゆ毛まで描かれている。なんともインパクトのあるお顔だが、このように化粧が施されるようになった理由には、高槻の地理が関係しているという。町の人々のやさしい心が垣間見える、その理由とは?
5位は大阪市平野区の「身代わり地蔵」。一瞬、見る者をギョッとさせるようなかわいそうなお姿をしているこのお地蔵さんが祀られるようになったのは、徳川家康と真田幸村がここで死闘を繰り広げた大阪夏の陣の後のこと。日本の歴史を大きく変えたかもしれない、身代わり地蔵の驚きの過去とは?
4位には、大阪の盆踊りの定番「河内音頭」が生まれるきっかけを作ったという大阪府八尾市の「八尾地蔵」が、3位には、第二次世界大戦時の大阪の悲しい歴史を目撃した大阪市港区の「平和地蔵」がランクイン。2位は、兵庫県加西市内に150体以上見つかっているという、背中に謎の模様を背負ったお地蔵さんたち。その模様には、ある理由から迫害されてきた人々の悲しい祈りが込められているというのだが…。
そして1位には、地名にまでなっている大阪南部のお地蔵さんが登場。名前はよく知られているのに、その姿を見た者は少ないお地蔵さんの謎を探る。
ほか、ユニークな方法で“願掛け”をされているお地蔵さんにまつわるクイズを出題。リンゴが「私がされたら絶対キレてる」というある行為を、町の人によってたかって受けているというお地蔵さん、ある食べ物を頭に乗せられているお地蔵さんなどが登場!
「ハテナの自由研究」は、たむらけんじの「親子PRIDE5」。親を越えたいと願う子どもと、それを阻止したいと必死で抗う親がガチンコで対決する好評企画の第5弾。今回は、レスリングで西日本一に輝いた中2の息子と41歳の父親が死闘を。さらに、過去にもこの企画に登場した負けず嫌いの母親が小6の娘との卓球勝負で闘志を剥き出しに!
民俗学研究家。日本民俗学会会員。近畿民俗学会会員。およそ20年前から、大阪市を中心に地蔵堂マップ作りを開始。 高校教師、大学講師などを勤めながら長年大阪の民俗史研究に携わる。現在は大阪城南女子短期大学の非常勤講師。著書に『大阪のお地蔵さん』『水都大阪の民俗誌 (大阪叢書)』など。
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