パリのシンボルといえばエッフェル塔、ニューヨークの摩天楼ならエンパイアステートビルが観光の目玉。世界の街には必ずといっていいほどシンボルとなる高い建物がそびえている。だが、大阪のキタとミナミには高いビルはあるものの、タワーと呼ばれるほどのものはない。しかし、「大阪の街と高い建物には密接な関係がある」というのが、今回のカシコブレーンで大阪ガスのエネルギー・文化研究所に勤める主席研究員、栗本智代先生だ。大阪の街の歴史や文化を研究する、いわば街のスペシャリスト。今回は、栗本先生が大阪とタワーにまつわるヒストリーを解説する。
栗本先生によれば、「キタもミナミもタワーが作った街」だという。実は、キタにもミナミにも、今はなき幻のタワーがかつて存在し、キタやミナミという呼び名もそのタワーに関係しているというのだ。建築制限により、ほとんどが平屋建てだった江戸時代から明治に時代が移ると、大阪にも2階建てや3階建ての建物が建ち、世は高いところブーム。これに目を付けた銀行員と実業家がいたのだ!VTRでは、キタとミナミに街を作り、今と同様ライバルとして熾烈な闘いを繰り広げた2つのタワー物語を紹介。さらに、「五階建てではないのに、なぜ?」と、多くの人が不思議に思っていた日本橋の「五階百貨店」の謎が明らかに!
今では“大阪の顔”ともいえる通天閣だが、現在は二代目。初代通天閣はパリの凱旋門の上にエッフェル塔もどきを乗せた奇抜なデザインだった。通天閣の建つ新世界は明治から昭和初期にかけて大阪一の賑わいを誇ったが、昭和18年に通天閣が火災で焼失。空襲によって新世界も焼け野原と化す。終戦後、再び建物は建ったが、街の活気は戻らない。そんななか、生まれ故郷に帰還したある男が、賑わいを失った街に二代目通天閣を建てようと決心。商店街の仲間とともに度重なる苦難を熱意と根性で乗り越えていく!意外なエピソードに一同も驚く、通天閣再建に尽くした熱い男たちの秘話とは!?また、スタジオには「通天閣ロボ」が登場。話すこともできる二足歩行ロボットだが、しゃべりは完全に大阪のおっちゃんで・・・。
朝日放送旧社屋の横にあった大阪タワーは朝日放送の電波塔として1966年に誕生。展望台にあるスカイスタジオからは「おはよう朝日です」を生放送していた。その大阪タワーが昨年、解体。だが、市街地での高層タワーの解体は世界的にも珍しく、工事の方法もユニークなものだった。2ヶ月間で解体した日本初の画期的な工法を紹介する。
「ハテナの自由研究」は、チュートリアルの新企画「ウチの彼氏にかぎって!」。彼女に対して「浮気は絶対にしない」と公言する男性は本当に浮気しないのか?を徹底調査するという恐ろしい企画。美人仕掛け人を使ってのドッキリだが、衝撃の結果にスタジオ騒然!今ドキの男子って・・・!?
大阪まち研究家。1965年吹田市生まれ。大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所主席研究員。奈良女子大学卒業後、大阪ガスに入社し、1991年より現職。大阪の活性化の一環として、都市の個性や魅力を、歴史や文化的側面から探求。「なにわの語り部」講演活動も展開する。著書に『大阪まちブランド探訪』『大阪水の都に浮かぶ劇場』などがある。
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