2011年の春から小学校の授業でも取り入れられるなど、いま、改めて注目されている“ことわざ”。古今東西、人々の間で言い伝えられてきた生きるための知恵であり、人生の道しるべでもある。日本最古のことわざだといわれるのは、聖徳太子が憲法十七条でうたった「和を以って貴しとなす」。また、よく使われる「豚に真珠」は新約聖書がルーツだとか。そんなことわざの裏にある物語やことわざのおもしろさを教えてくれるのが、日本ことわざ文化学会理事の時田昌瑞先生。ことわざに関する書籍の出版や「ことわざ検定」の総合監修も務めるエキスパートだ。今回は時田先生が奥深いことわざの世界を紹介する。
ことわざというと、故事成語などの古い言葉から来ていると思われがちだが、実は現代でも作られているうえ、古いことわざも、時代によって意味が変化していくことがあるという時田先生。「縁の下の力持ち」は“人のために陰で苦労する人のこと”という意味で使うが、もともとは「成果のない無駄なこと」を指していたという。そんなことわざのルーツや裏側にある驚きの物語を紹介する。どんな名人でも失敗することがあるという意味の「弘法も筆の誤り」では、書の達人・弘法大師がやってしまった“誤り”と、その後の仰天伝説が明かされる。思い切って決断を下すときに使う「清水の舞台から飛ぶ」では、清水の舞台から飛び降りるぐらいの気持ちで・・・という例えだが、なんと、江戸時代は実際に飛び降りる人が続出していた!?「聞いて極楽、見て地獄」は、世にも悲しい女のドラマに一同もしんみりする。
また、男と女に関することわざをドラマ仕立てで紹介。ハラハラドキドキのラブストーリーに、ことわざよりも物語にハマってしまった凡人チームは、ワキの甘い男に非難ごうごう!?
時田先生が監修する「ことわざ検定」では、創作ことわざを考えるという試験があるとか。そこで、一同が“オリジナルことわざ”作りに挑む。「男と女」をテーマに次々と傑作や珍作が飛び出し、時田先生を驚かせる。
「ハテナの自由研究」は、ブラックマヨネーズの「初めてのイマドキにっぽん」。お年寄りにイマドキの文化や遊びを初体験してもらおうという新企画で、69歳から82歳までのお年寄り5人が、様々な効果のあるプリントシール機やインターネット音声検索、人間楽器、ボイスパーカッションにトライする。ありえない展開続出にスタジオも爆笑の連続!
ことわざ・いろはカルタ研究家。日本ことわざ文化学会理事。早稲田大学文学部卒。
30年以上にわたってことわざを研究しており、日本の古代から現代までの文献などから集めたことわざの用例は10万前後を数える。この夏から始まった「ことわざ検定」の監修も務めている。主な著書として『岩波ことわざ辞典』『岩波いろはカルタ辞典』『ことわざで遊ぶいろはかるた』『ちびまる子ちゃんの続ことわざ教室』『図説ことわざ大辞典』など、監修書籍に『ことわざ研究資料集成』(正・続42巻)『常識として知っておきたいことわざ』『ちびまる子ちゃんのことわざかるた』などがある。
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