日本人の舌と心を虜にするラーメン。もともとは中華料理のはずだが、これほどまでに日本人に愛されるようになったのは戦後の深刻な米不足がきっかけだった。飢えに苦しみ、アメリカの小麦で腹を満たしていた日本人。そんな折り、小麦を使った中華そばが注目され、やがては国民食と呼ばれるほどに進化した。そんなラーメンと日本人の関係にまつわる謎を解き明かすのが、ライターの速水健朗先生。今回は、速水先生がラーメンを通して日本社会をひも解く。
「時代の変化とともにラーメンも変化している」という速水先生。だからこそ、ラーメンを通して日本の社会や日本人の姿が見えてくるという。さらに、「ラーメンには流行があり、人気店には共通点がある」とか。そこで、最近オープンして、人気を博している大阪の3店をピックアップ。堺に本店のある塩ラーメンのカリスマ「龍旗信」、ラーメン激戦区の福島区で魚介スープにこだわる「麺香房 三く」、醤油ダレで勝負し、男性を中心に大人気の「麺屋・武士道」の3つの共通点を紹介。さらに、共通点の意味するところを解説する。国民食とも呼ばれるだけあり、日本人がラーメンに注ぎ込む熱意は相当なもの。速水先生も「ラーメンは1つの丼の中に前菜からスープ、メインまですべてが入っている。これは日本庭園に共通するもので、狭い空間の中に宇宙を創るのが好きな日本人らしい発想」と、ラーメンを熱く語る。また、メンバーたちがお気に入りのラーメン店を紹介。ブラマヨ・小杉は大好きな地元のラーメン店での吉田の爆笑エピソードを明かす。
大阪にもラーメンの名店は数多いが、ミナミにある「どうとんぼり神座」は、いつも大勢の客で賑わう人気店だ。一番人気のメニュー「おいしいラーメン」は、食べる前からハードルを上げる驚異のネーミングだが、食べてみれば高いハードルを一気に越える美味しさ。今の流行とは無縁にもかかわらず、東京進出を果たし、異例の大成功を収めている。そんな「神座」の誕生には、ラーメンのスープのように身も心を温まる感動の物語があった。フレンチ出身のシェフが紆余曲折を経てラーメンにたどり着き、奇跡のような出逢いから道頓堀に「神座」一号店を開店させるまでを紹介。 「おいしいラーメン」に秘められた想いとは・・・!?
日本で進化してきたラーメンは、いまやアジアでも人気。熊本発祥の「味千ラーメン」のアジアでの快進撃をクイズとともに紹介する。
「ハテナの自由研究」は、たむらけんじの「ケータイ番号断捨離」。携帯電話に残る、もうかけることのない電話番号を断捨離してもらおうという新企画。消したくても心にモヤモヤがあって消せない番号を消しましょうと、たむけんが背中をそっと押す。今回は、3人の女性が、未練の残る元カレやケンカ別れしたままの友人など、消すに消せなかった番号に電話し、スッキリ!
ライター・編集者。コンピュータ雑誌の編集を経てフリーに。音楽、芸能、広告、コンピュータなど幅広い分野で執筆活動を行っている。専門分野はメディア論、都市論、ショッピングモール・団地研究など。著書に『ケータイ小説的~“再ヤンキー化”時代の少女たち』『タイアップの歌謡史』『ブログ・オン・ビジネス』などがある。
今年出版した最新の著書『ラーメンと愛国』は、ラーメンを通して日本の戦後社会の変容を読み解くという内容の新書で、異例のベストセラーになっている。
この回の内容に興味がある方は・・・
![]() |
![]() |
![]() |