世界各国の料理が味わえ、美味しい情報があふれるグルメ大国、日本。世界中のグルメたちが注目する「ミシュランガイド」の前総責任者をして、「世界一の美食都市は東京、2位は京都、3位がパリで、4位は大阪」とまで言わしめたほど。そんな日本がグルメになったのは、江戸時代だった。豆腐のレシピ本が大ヒットし、江戸版ミシュランガイドを手に庶民たちが食べ歩きを楽しんだ江戸時代。そんな江戸時代に花開いた日本人の食文化を解説するのが、今回のカシコブレーンで時代考証家の山田順子先生だ。昨年、大ヒットしたドラマ「JIN ~仁~」をはじめ、数々の時代劇の時代考証を担当する山田先生が、今回は江戸時代の知られざる食文化を紹介する。
日本の食文化が花開いた江戸時代。山田先生によれば、戦乱の世が終わり、世の中が平和になると、人々には美味しいものが食べたいという欲求が生まれ、食が娯楽になったという。そんな江戸の庶民たちは、どんな食生活を送っていたのか?今回は、山田先生が時代考証を手がけた大ヒットドラマのテイストで江戸の食文化をVTRで紹介。平成のグルメライターが、ひょんなことから江戸時代にタイムスリップし、グルメシティ江戸を満喫する。まず、驚いたのは街に屋台が多いこと。それも、「汁そば」や「天ぷら」など現代とさほど変わらない品々が売られている。江戸の町に屋台が多かったワケとは!?また、天然のウナギが安物扱いされ、トロは“ネコマタギ”と呼ばれて見向きもされなかった事実にはスタジオの一同も仰天!さらに、丼物のルーツともいえる「うな丼」誕生の瞬間も明らかに!寿司屋台での粋な食べ方には一同も「へぇー!」と感心の声をあげる。スタジオでは、当時、禁じられていた肉食について山田先生が紹介。実は、「ももんじ屋」と呼ばれる肉屋があり、表向きには「山くじら」という看板を出していたとか。猪肉は“牡丹”、馬肉は“桜”という業界用語を使っていたが、“紅葉”と呼ばれていたのは何だったのか・・・?
美味しいものに貪欲だった江戸庶民たち。そんな彼らが最もこだわったのが「旬の味覚の先取り」だった。その代表ともいわれ、「女房を質に入れても食べたい」と川柳に詠まれた食べ物とは!?また、グルメブームがヒートアップし、超高級な、とんでもないメニューまで登場。当時、江戸中の話題をさらった究極のメニューを紹介する!「“接待文化”が生まれ、“高いものほど美味しい”という風潮が生まれた」という山田先生。一同も、これまで経験した驚くほど高い食事の話題で盛り上がる。
また、二十一世紀の現在でも楽しめる江戸時代創業の名店の味をクイズ形式で紹介する。
「ハテナの自由研究」は、たむらけんじの「うちのメニュー 仕分けて下さい」。今回は、スリランカ料理レストランの、クリスマスですら出ない不人気メニューの筆頭格「チキンの丸焼き」と、お酒も飲めるクレープ屋さんの、テレビで紹介されても週一程度のオーダーしかない「とん平ガレット」を仕分けする!
ビーバップ!3回目の出演(第2回目は2009年4月9日放送)。時代考証家。放送作家。専修大学文学部人文学科卒業。コピーライター、CMディレクターを経て放送作家となる。1982年からNHK「クイズ面白ゼミナール」の歴史クイズの出題、構成を担当。以後数々のテレビ番組・ドラマの時代考証と構成を担当するようになる。最近ではTBSテレビの「JIN-仁―」の時代考証も担当した。著書に「江戸グルメ誕生-時代考証で見る江戸の味ー」「時代考証家に学ぶ「なぜ、江戸の庶民は時間に正確だったのか?」「時代考証 おもしろ事典 TV時代劇を100倍楽しく観る方法」など。
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