いまも世界のいたるところで絶えず戦争は起こり、多くの人間が死と隣り合わせのなかで生きている。そんな戦争の現実や世界の真実を伝えるのが戦場カメラマン。武器を持たずに世界各地の戦場を命がけで駆け巡る。だが、ここ10年の間に戦地で命を落とした戦場カメラマンやジャーナリストは700人以上。にもかかわらず、戦場カメラマンは戦場へ赴く。今回のカシコプレーン、渡部陽一先生も、その一人だ。おっとりした話し方とユニークなキャラクターがウケ、今ではテレビや雑誌で大活躍しているが、彼の本職は戦場カメラマン。激しい銃撃戦だけでなく、戦場で生き、苦労している人々の姿を写真に収めることにこだわる。今回は、他の番組ではなかなか見せない、渡部先生の真の姿とともに、先生が本当に伝えたいことをお伝えする。
バラエティー番組での印象が強い渡部先生だが、実は、20年にもわたり、戦場カメラマンとして活動している。「最近は戦場に行ってないのでは?」という問いに、「4月は1ヶ月間、シリアにいた」という。アサド大統領の独裁政権のもと、軍による市民攻撃が激化するシリアの現状を取材していたのだ。さらに、「ギャラはどれくらい?」「おっとりした話し方は子どもの頃から?」など、次々と質問が飛ぶ。
戦場では、とりわけ子どもたちの写真をたくさん撮影する渡部先生。戦争の犠牲者はいつも子どもたちであり、彼らの姿からいろいろなことが見えてくるという。そこで、戦場の子どもたちの写真を紹介しながら、当時の現実、今に続く問題を明らかにする。昼夜を問わず銃弾が飛び交うなかで暮らしていたイラクの子どもたち、いまだ内戦が続くソマリアで銃を手にする子どもたち、当時、ビンラディンをかくまったことで多国籍軍の攻撃を受けたアフガニスタンの子どもたち。写真が物語る真実とは・・・。また、スタジオでは渡部先生が戦場に持っていく品々を紹介する。
そもそも、渡部先生が戦場カメラマンになろうと考えたのは、学生時代に行ったアフリカで、ルワンダ内戦に苦しむ子どもたちに助けを求められたことがきっかけ。何もできなかった自分にできることは何かを考えた結果だった。そこで、戦場カメラマンとしてスタートした渡部先生のそれからをVTRで紹介。苦難の連続の中で彼に大きな影響を与えたのは、2007年にミャンマーで反政府デモの取材中に命を落としたジャーナリスト、長井健司だった。生前の彼との交流を通して学んだこととは・・・。
「ハテナの自由研究」は、たむらけんじの「素人演技王」。街中で見つけた人に、設定と役柄だけを与えて、台詞はアドリブで演技をしてもらうという人気企画。今回もノリのいい大阪人の演技に大爆笑する!
戦場カメラマン。静岡県生まれ。
その独特のキャラクターでバラエティ番組でもお馴染だが、現在も、年3~4ヶ月は海外で取材を続けている。
大学時代、アフリカのムブティ族に会うためジャングルに飛び込んだことが、戦場カメラマンを始めたきっかけ。以後20年間で世界のさまざまな紛争地域を取材し、訪れた国は130カ国、撮った写真は100万枚以上に!その取材方法は、長期間どっぷりと戦争地域の家族などに密着するもので、衝撃的な一面を切り取った写真だけではなく、戦場での「生活臭」や「呼吸」が分かる写真に重点を置いている。
この回の内容に興味がある方は・・・