世の中の様々なことを改善する“改善士”という仕事があるのをご存じだろうか。あまり聞き慣れない言葉だが、元々はアメリカの「GE(ジェネラル・エレクトリック)社」で生まれた効率化を目指すための考え方を応用し、様々なことを改善していく仕事のことである。箸袋を例えにあげれば、その役割は「箸先が汚れることを防ぐ」ためのものだが、実際に口に入れるのは箸の先だけ。つまり、箸袋の役割を突きつめれば、箸袋は箸全体を覆わずとも、短くても問題はない。箸袋を短くすることで紙代はコストカットされ、ゴミも軽減する。このように、常識や思い込みにとらわれず、本質をとらえることによって物事の改善点を見出し、解決するのが改善士の仕事なのだ。そんな改善士について教えてくれるのは、日本ではまだ少ない“改善士”の肩書きをもつ横田尚哉先生。横田先生は、国土交通省や県庁など公共事業に携わり、10年間で2000億円ものコスト削減に成功。現在では一般企業の経営相談や講演会などで半年先まで予定がびっしりだという横田先生が、今回は、改善するための極意を伝授する!
私たちの身のまわりにある改善すべき問題点を、改善士はどのように解決するのか?私たちが日常、よく目にする「非常口標識」や「避難誘導標識」。それらは上部についていることが多かったが、改善士は「上にあったらアカン!」と提起する。その理由とは?そして、現在、とられている解決法とは!?そのほか、「階段の手すり」や「道路のセンターライン」の改善について、驚くべき発想と解決法を紹介する。「誰のために」「何のために」を突きつめて改善につなげるという横田先生。スタジオでも、より機能を追求して改善されたものを紹介。なかでも、改善によって、とても便利になった温泉旅館の浴衣が登場するが、その改善ポイントとは?
また、世の中を便利にした、まさに“改善士”のような専業主婦の驚くべき発想と努力の物語を紹介する。赤ん坊をベビーカーに乗せていた専業主婦の福井泰代さんは、地下鉄を使うたびに駅のホームで途方に暮れていた。というのも、エレベーターがすぐには見つからないのだ。長いホームをウロウロし、ようやく見つけることがしばしばだった。 そもそも、不慣れな地下鉄の駅では、電車を降りてから案内標識で出口などを確認するのが普通だが、福井さんは、あることに気がつく!その発想とは!?従来の思い込みを覆し、改善へとつなげてスーパー改善主婦となり、今では年商およそ6億円のベンチャー企業の社長になった福井さん。スタジオのたむけんは「不便を不便だけで片づけない。その先に金が待っている!」と感心する。また、主婦が改善したヒット商品をクイズ形式で紹介する。
「ハテナの自由研究」は、たむけんの「娘から父へ 初めての告白」。なかなかお父さんには素直になれない年頃の娘さんに、その想いをお父さんに告白してもらおうという企画。厳しい父親に彼氏を認めてほしいと願う女性や、現在の父親は母親の再婚相手で、まだ「お父さん」と呼べていないという女子高生など、たむけんが娘と父の心のふれあいをお手伝いする。
通称・改善士。京都生まれ。立命館大学の理工学部を卒業。現在、顧客サービスを一番に考えた経営改善コンサルタント。世界最大企業・GE(ゼネラル・エレクトリック)の改善手法を取り入れ10年間で総額1兆円の公共事業改善に乗り出し、総額2000億円に上るコスト縮減を実現させる。
「形にとらわれるな、本質を捉えろ」という一貫したメッセージから生み出されるダイナミックな問題解決の手法に今、注目が高まっている。全国から取材や講演依頼が殺到し、コンサルティングサービスは約6ヶ月待ち。
著書に、『ワンランク上の問題解決の技術《実践編》』『問題解決のためのファンクショナル・アプローチ入門』がある。
この回の内容に興味がある方は・・・
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