年々、熾烈になる競争社会において、どんどんと短命になる会社の平均寿命。そんな激動の時代を生き抜く“老舗”と呼ばれる企業がある。英国王室御用達の「バーバリー」は1856年に誕生し、150年以上の歴史を誇る。ヨーロッパ最古といわれるのは、イタリアの金細工メーカー「エトリーニ・フィレンツェ」で、640年以上の歴史。だが、そうした老舗を遥かに凌ぐ長寿企業が存在するのが日本だ。なかでも、山梨県の「西山温泉慶雲館」は705年の創業で、世界で最も歴史のある旅館としてギネスブックにも登録されている。そんな日本が誇る老舗企業のヒミツを教えてくれるのが、拓殖大学国際学部教授の野村進先生。ジャーナリストとしても活躍する野村先生が、様々な老舗企業を取り上げ、そのスゴさを説き明かす!
日本最古、ひいては世界最古になる老舗企業は、飛鳥時代の578年に創業した木造建築会社の「金剛組」。寺院などの建設や修理を請け負う同社は大阪にあり、現在の当主は39代目を数える。聖徳太子が関わったという創業から、優れた技術を全国に伝播し、“工”の身分でありながら武士と同じ特権をもった江戸時代から一転、激動の時代へと突入する金剛組の1435年にわたる波乱の歴史を紹介する。そこには厚い人情ドラマがあった!スタジオでは、金剛組のスゴイ技も拝見する。
「変わり続けることで新しい文化を生みだす日本の老舗が、日本のものづくりを支えてきた」と話す野村先生。そしていま、老舗企業が培ってきた技術は最先端の製品に生かされている。なかでも、明治時代創業の貴金属会社の技術が携帯電話やスマートフォンに生かされ、世界ナンバーワンのシェアを誇っていると知り、スタジオでは老舗の思いがけない発展に感嘆の声が上がる!
また、日本が誇る老舗の味がスタジオに登場。3つの逸品をクイズを交えて味わう。そのひとつは、1616年創業の老舗「ヒゲタしょうゆ」の醤油だが、こ の会社が発見した「特殊な働きをする酵素」がオーストラリアでたいへん喜ばれているとか。その酵素の驚愕の働きにスタジオは騒然となる!
「ハテナの自由研究」は、たむらけんじの「女性は欲を出すとイッテしまうのか!?」。今回は罰ゲームのハードルがグッとアップ!それでも、関西の女性は欲を出すのか!?
拓殖大学国際学部教授。東京都生まれ。
上智大学外国語学部英語学科中退後、フィリピンにあるアテネオ・デ・マニラ大学に留学。帰国後、『フィリピン新人民軍従軍記』でノンフィクション作家としてデビュー。
その後、様々な分野でノンフィクション作品を発表。97年には、在日コリアンを世界的な視点から描いた『コリアン世界の旅』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。さらに、日本の老舗企業を取材した『千年、働いてきました』の他、『救急精神病棟』『アジア定住』『島国チャイニーズ』『日本領サイパン島の一万日』等多数の著書がある。
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