古今東西、人間は見えないものをのぞき見ることが好き。そして、のぞいた先には驚きの発見がある。それこそが科学の歴史であり、見えないものをのぞき見たことで人類の未来を変える発見があった。たとえば、肉眼では見えない宇宙を人類で最初に見たのはガリレオ・ガリレイ。天体望遠鏡を発明した彼は月面の凹凸や、太陽の黒点を発見し、“地動説”を唱えた。また、顕微鏡を発明したレーウェンフックは、肉眼では見えない細菌などを発見し、細菌学と細胞学の開祖となった。そんな科学や医学の世界の人物を、わかりやすく紹介するのが、医師であり、漫画家でもある茨木保先生。医学について漫画でわかりやすく解説した著書はアジアでも発行されるなど、現役の医師でありながら、漫画家としても活躍している。今回は、茨木先生が、“見えないもの”を見てしまったがゆえに、自分の人生と人類の未来を変えた男たちのドラマを紹介する。
レントゲンは、人間の体内を検査する際などに用いられるが、実は、発見した人物の名前でもある。レントゲンの名の由来にもなったレントゲン博士はドイツの物理学者。「陰極線」の実験の最中に、偶然、起こった現象から、人間の体内が見える特殊な線を発見し、「X線」と名付けた。それは画期的な発見であり、多くの人々の命を救う。やがて科学者たちは「X線」をレントゲンと呼ぶようになった。その後、第1回ノーベル物理学賞まで受賞した彼は77歳で生涯を終える。そのとき、財産は無一文。有意義な大発見をしたレントゲン博士の数奇な人生とは!?
今でこそ、当たり前のように使われる“DNA”。遺伝子情報を伝える物質のことだが、茨木先生によれば、DNAの構造を解明したことは20世紀最大の発見といわれているとか。そんなスゴイ歴史的発見の裏側には、なんと、知られざるドロドロの物語が隠されていた。1953年、後にノーベル賞を受賞するイギリスのワトソンとクリックがDNAの構造を解明。40億年の生命の神秘を一挙に解き明かした世紀の発見は、X線を利用して撮影された1枚の写真から始まった。だが、そこには、ひっそりと消えてしまった女性科学者の哀しい運命が隠されていた。また、最新の宇宙映像を紹介しながら、オーロラに関するクイズを出題する。
「ハテナの自由研究」は、ブラックマヨネーズの「私ってヘビ女!?」。今年の干支が「へび」ということから生まれた新企画で、ゾッとするようなエピソードを持つ女性たちが登場。彼女たちの“ヘビ度”を吉田率いる“カエル男子”たちが審査する。略奪愛女や浮気が許せない報復女など、アナコンダ級の女性にスタジオも騒然となる!
医師兼漫画家。1962年生まれ。
子供の頃から手塚治虫に憧れ、手塚と同じように『医学』と『漫画』の両方の道を志す。1989年から京都大学ウイルス研究所で発癌遺伝子の分子生物学研究に携わり、その傍らで週刊ヤングジャンプにSF短編「遠い手紙」を発表し漫画家デビュー。以後数多くの新人賞に入賞。医師と漫画家の2足のわらじで活躍している。
1995年に医学博士となり、2006年には、いばらきレディースクリニックを開設。一方で、日本医事新報に「がんばれ!猫山先生」を連載中。テレビドラマ化された「Dr.コトー診療所」の医学監修者としても知られる。
著書に「発見!しごと偉人伝 医師という生き方」「まんが医学の歴史」などがある。
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