2013年、夏の参院選でムーブメントを起こした立候補者がいた。平和を訴え、立ちあがったミュージシャンの三宅洋平氏。熱い思いがこもったスピーチはインターネットなどの口コミで評判になり、多くの人々の心を動かし、無名ながらも17万票を獲得した。これまで世界を動かした偉人達にも優れた名スピーチが存在する。公民権運動の指導者であり、人種差別撤廃運動の先頭に立ったキング牧師もそのひとり。黒人の権利を主張するためにワシントンで開かれた集会で語りかけた「私には夢がある」という名演説は、多くの白人たちの心をも揺さぶり、白人至上主義だったアメリカに変革をもたらした。そんな歴史を彩る名スピーチを分析し、その魅力を紹介してくれるのが、コピーライターの川上徹也先生。今回は、川上先生が愛と勇気と感動のスピーチを取り上げ、解説する。
世界の歴史を大きく動かした独裁者、アドルフ・ヒトラー。川上先生によれば、「ヒトラーは抜群にスピーチがうまかった」という。そんな彼に敢然と立ち向かい、“NO”を突きつけた世紀のスピーチがある。演説を武器に民衆の心を掴み、煽り、その心に憎悪を植え付けていったヒトラー。世界中が彼の狂気の前に沈黙したそのとき、奇しくもヒトラーと同じ年に生まれた男が、ヒトラーの暴虐に抵抗するために立ちあがった。その人物とは?そして、彼がとった行動とは!?今も語り継がれる命がけの演説を紹介する。
今年の7月、国連で16歳の少女が行ったスピーチが世界中で大きな感動を呼んだ。少女の名前はマララ・ユスフザイさん。パキスタン北部の山岳地帯で、医者になることを目指し、学校に通っていた彼女が、2012年、イスラム過激派のタリバンに銃撃される。それは偶然ではなく、彼女を狙ったものだった。マララさんがタリバンに狙われた理由とは・・・。不屈の精神で驚異の回復を見せたマララさんが国連で行った、ひたむきな夢へのスピーチを紹介。ノーベル平和賞候補にまで名前が挙がるマララさんのスピーチには、スタジオの一同も「本当にスゴイ!」と感嘆する。
インターネットで広まり、そのすばらしさが称賛されたのは、“世界一貧乏な大統領”と呼ばれるウルグアイのホセ・ムヒカ大統領が「リオ会議」で行ったスピーチだ。“世界一貧乏な大統領”と呼ばれるのは、クレジットカードを持たず、資産は自宅と小さな畑、1987年製のフォルクスワーゲンのみであり、大統領の報酬として与えられる給料の9割近くを、毎月、社会福祉基金に寄付しているから。そんなムヒカ大統領の想像を遥かに超えた波乱の人生と、昨年、リオ会議で行ったスピーチを紹介。ムヒカ大統領が世界の人々に問う。幸福とは?本当の豊かさとは?
「ハテナの自由研究」は、たむらけんじの夏の恒例企画「娘から父へ 初めての告白in須磨海岸」。普段は父親を疎ましく扱う娘も本当は感謝の気持ちを抱いている。「そんな気持ちを父親に告白しよう!」と、たむけんが須磨海岸にやってきた年頃の女の子たちの背中を押す。一度は家族を捨て、再び戻ってきた父親に娘が初めて本音を明かすと、父親は・・・!
川上 徹也(かわかみ てつや)
コピーライター&クリエイティブディレクター。
1985年大阪大学人間科学部卒業後、広告代理店に入社。営業局、クリエイティブ局を経て、コピーライターとして独立。50社以上の企業の広告制作を手がける。各種広告賞の受賞歴は15回以上。現在、湘南ストーリーブランディング研究所代表として、広告制作にとどまらず「小さな会社や店がどうすれば輝き『モテる会社』になれるのか」のノウハウを個別
のアドバイスや講演・執筆などを通じて提供している。
著書に『あの演説はなぜ人のこころを動かしたか』『独裁者の最強スピーチ術』など多数。
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