人々の心を魅了し、時代を越えて愛され続ける名曲には、知られざる歴史的な出来事や後世に伝えたいメッセージが秘められているものがある。たとえば、ザ・フォーク・クルセダーズが歌った「イムジン河」。第二次大戦後に2つに引き裂かれてしまった朝鮮半島の人々の悲しみを表現した歌だが、これには原曲があった。それは北朝鮮の音楽家が作った、北朝鮮のプロパガンダの歌。そのメロディに魅かれたものの、歌詞に違和感を覚えたザ・フォーク・クルセダーズは、自分たちが本当に訴えたいことをメロディにのせて歌った。そんな名曲に秘められた真実を教えてくれるのが、大阪府立大学の細見和之先生。今回は、細見先生が時代とともに意味を変えた歌や、歴史の中で大きなメッセージを伝えるために作られた歌を紐解いていく。
昨年、11年ぶりの来日で大きな話題を呼んだポール・マッカートニー。その彼がビートルズ時代に大ヒットさせた「ヘイ・ジュード」は、ロンドンオリンピックの開会式でも歌われた名曲だが、細見先生は、「ポールが曲に込めた思いとは別に、革命の歌として歌い継がれていた」という。この曲は、ジョン・レノンと当時の妻の破局が決定的になった頃、当時5歳だったジョンの長男、ジュリアンを励ますためにポールが作った曲だといわれている。だが、この曲がある国で革命のシンボルソングとして歌い継がれていることは、あまり知られていない。なぜ、この歌が歌い継がれることになったのか!?ジャンヌ・ダルクとよばれた女性歌手の行動から始まった知られざる感動の物語を紹介する。
日本では学校の教科書にも載っていた「ドナドナ」は、子牛が市場へ売られていく様子をもの悲しいメロディにのせて歌う印象的な曲だ。日本ではだれもが口ずさむことのできるこの歌だが、なんと、日本人の知らない歴史の真実が隠されていた!というのも、この歌は原曲とはまるで違う解釈で日本に伝わっているのだ。歌に綴られた本当の意味とは!?そして、なぜ、日本では正しい解釈が伝わらなかったのか!?その衝撃の理由にスタジオの一同も仰天する!スタジオでは、細見先生が曲のタイトルにもなっている「ドナ」の意味を解説する。
また、日本人シンガーの思いが込められた名曲を紹介。RCサクセションの「ラブ・ミー・テンダー」とザ・ブルーハーツの「青空」を取り上げ、その裏側に迫る。
「ハテナの自由研究」は、「たむけんファンタジー」。はたして、現代っ子はファンタジーを信じるのか!?を検証する好評企画。ルンバが恐いという4歳の男の子に向かってルンバがしゃべりかけると・・・!?さらに、コーナー史上初のハプニングにたむけんが大慌てする緊急事態に!
細見 和之(ほそみ かずゆき)