連続変死事件やストーカー殺人事件など、日々、テレビのワイドショーを賑わす凶悪事件の数々。だが、それは今に始まったことではなく、実は昔からあった。光源氏の華麗な女性遍歴を絢爛に描いた紫式部の「源氏物語」には、街中で出会った女、夕顔と一夜を共にした光源氏が、朝起きて、夕顔が死んでいるのを発見するシーンがある。側近を呼び出し、「どうしよー」と保身のために、なんとかごまかそうとする源氏。脚色はあるにせよ、古典文学には実際の事件や当時の風習が色濃く反映されているのだ。それは、今でいうワイドショーや週刊誌のようなもの。平安時代に記された「日本霊異記」には、夜遊びに溺れ、育児放棄をする母親が、江戸時代の「雲萍雑誌」には弱者を引き取り、養育費をだまし取る貧困ビジネスのような話も登場する。そこで、今回は古典エッセイストの大塚ひかり先生を迎え、様々な古典文学から驚くような現実を取り上げる。
大塚先生によれば、現代まで残っている古典文学は、当時のリアルな現実がベースにある、ワイドショーに近い存在でもあったという。そんな古典文学のなかから大塚先生が世にも残酷な物語を紹介。私たちがよく知る「舌切り雀」は、欲深い人間は罰が当たるという教訓の物語だが、原話となる「宇治拾遺物語」はもっと残酷なお話だった。そこに描かれていたのは・・・!そのほか、「源平盛衰記」からは、実在した狂気のストーカー男の愛憎劇、安寿と厨子王で知られる「さんせう太夫」からは残虐な復讐劇を紹介。その残酷さには、「こわ~」と思わず一同のテンションも下がるほど!?残酷な記述が多い理由を大塚先生が解説する。
日本最古の歴史書といわれる「古事記」には、大和朝廷の日本平定のために、ヤマトタケルノミコトが一人で地方の豪族たちを制圧していく様子が綴られている。ヤマトタケルといえば、絶世の美男子で、頭が良く、力も強いスーパーヒーロー!だが、そんなイメージを覆すような意外な姿が「古事記」には描かれていた。彼がとった英雄らしからぬ作戦とは!?そして、ヤマトタケルの真の姿とは!?スタジオでは、大塚先生がヤマトタケルノミコトについて説明。彼の卑怯な一面を非難する一同に、「策略を巡らし、成功させることで当時の英雄になった」と解説する。
また、鎌倉時代や江戸時代に書かれた古典文学から、“欲望にまみれた男”をピックアップし、クイズ形式で紹介する。
「ハテナの自由研究」は、たむらけんじの「クイズ!パパは何でも知っている!?」。子どもが学校で習っている問題にパパが挑戦し、クリアできればステキな賞品をプレゼントする、親子のほのぼの企画。だが、イマドキの子どもの欲しいモノにはスタジオの一同も唖然とする!
大塚 ひかり(おおつか ひかり)
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