今年1月、科学の常識を覆す新発見だと世界を驚愕させた「STAP細胞」研究論文。しかしながら、事態は一転。データに捏造があると報じられたことから、主要論文は撤回され、事実上、白紙状態になってしまった。STAP細胞はあるのか?それともないのか?結論はまだ明らかになっていない。そんな医科学の研究現場は、一般の人にとってなじみのない、ベールに包まれた場所。そして、そこでは世間を欺いた捏造事件が数多く発覚しているのも事実だ。自殺者まで出た大阪大学教授の論文捏造事件や、東京大学の生物学研究所の教授による43本もの論文不正事件などが挙げられる。いずれもベテランの研究者。にもかかわらず、彼らは、なぜ、そんなことをしたのか?その背景を明らかにするのが、近畿大学医学部講師で科学ジャーナリストの榎木英介先生だ。「そこには科学者を追い詰める様々な理由がある」という榎木先生が、繰り返される捏造事件の裏側を明らかにする!
今年上半期の大きな話題のひとつともいえるSTAP細胞論文不正問題。榎木先生によれば、論文のコピペや画像の切り貼りは、科学論文の世界で珍しいことではないとか。それは、お見合い写真でシワやシミを少し消すようなもの。しかし、今回の論文は、お見合い写真の修正ではなく、他人の写真を使ったレベルだと解説する。では、なぜ、科学者たちはデータの改ざんや捏造をしてしまうのか?1980年、アメリカの著名な生物化学者が発表した論文は、がん治療を飛躍的に進歩させうる、ノーベル賞を期待されるほどの画期的な発見だった。しかし、後に捏造だと発覚。一方、19世紀後半にドイツの物理学者、レントゲンによって発見された物理学史上最大といわれる「X線」に遅れること8年、フランスの物理学者が「X線」に次ぐ新しい光線「N線」を発見したと発表。これも後に不正が発覚する。そこには、科学者たちの心に潜む闇があった。捏造が生まれた理由とは・・・。スタジオでは、研究者にとってリスクを伴う捏造がなくならない理由を榎木先生が解説する。
昨年発覚し、日本の医療業界を揺るがした衝撃の論文データ改ざん事件は、つい先ごろ、逮捕者まで出ることとなった。血圧を下げるとされる医薬品をめぐり、大手製薬会社と大学の研究室の癒着が明るみになったが、9兆円産業といわれる医薬品業界の闇も浮き彫りに。あってはならない事実が次々と発覚した衝撃のデータ改ざん事件に迫る!
また、誰もが知る天才科学者たちが地位や名誉のためにとった、とんでもない手段をクイズ形式で紹介。発明王のエジソンも、万有引力の法則を発見したニュートンも姑息な手段をとっていたことに一同も驚く!
「ハテナの自由研究」は、たむらけんじの「スゴ腕のプロにド素人の思いつきをぶつけてみたら?」の第2弾。今回も、プロの方々に激しいムチャブリ!なかでも、プロのダブルダッチチームには、「ダブルダッチをしながら、カップ焼きそばを作って食べることができますか?」とたむけんがムチャブリする。縄跳びをしながら、お湯を入れたり、湯切りをしたりと、難度の高いパフォーマンスにプロが挑む!
榎木 英介(えのき えいすけ)