日本のウイスキーの父といわれる竹鶴政孝と、その妻リタを描いたドラマ「マッサン」は大きな話題となった。そんなゼロから新たな時代を創りだす創業者は、まさにドラマのような波乱万丈の人生を送った。明治時代、片田舎の農家に育った青年は軍隊で最先端の西洋文化にふれ、除隊後に西洋野菜の栽培を始める。臭いが強く、嫌われ者だったある野菜を加工し、ソースを完成させたことで会社を設立。その物語は社史に刻まれている。そんな創業者たちの物語に魅せられたのが、3度目の登場となる社史研究家の村橋勝子先生。一万冊以上の社史を読み込んだ村橋先生が、今回は“食”に関する企業の創業者たちを取り上げる。
1865年、佐賀県の伊万里で陶器問屋に生まれた男は、裸一貫で立ち上がり、新たな“食”を創った創業者だ。大手の陶器会社に入社し、経営に携わった彼は20歳で結婚するが、不況の影響で会社が倒産。健気な妻を思い、男は単身、アメリカに渡り、出稼ぎ労働者として陶器を販売する。しかし、アメリカでの商売はうまくいかず、商品も資金も底をつく。絶望の淵をさまよう男が西洋菓子作りの道を歩むことになった出来事とは?そんな彼が日本で初めて作り、今も愛され続けるロングセラーのお菓子とは?社名を聞いて、スタジオの一同は「そうやったんや!」と感激!スタジオでは、会社が行った独創的な宣伝展開を紹介する。
日本の洋食文化に多大な貢献をした食品メーカーは、小さな菓子パン店からスタートした。ともに高学歴だった夫婦はパンの将来性を確信し、日本初のクリームパンを開発するなど、順調に事業を拡大。さらに、芸術家や知識人に手厚い援助を行った。そんな2人の前に、イギリス政府に追われ、独立運動の盛んなインドから日本に亡命してきたインド人活動家が現れる。それが運命の出会いだった。波乱の末に、後に“恋と革命の味”といわれる日本初の本格的な一皿が誕生。壮大なドラマの詰まった一皿とは・・・。
また、スタジオでは関西の企業が生んだ日本初のロングセラー食品をエピソードクイズで紹介する。
「ハテナの自由研究」は、たむらけんじの新企画「ブサイク料理を美人に変えられるのか?」。恐ろしく料理下手な女性が作ったブサイク料理を一流料理人は美味しい料理に変身させることができるのか?まるで整形手術のような料理企画に創作フレンチのシェフと和食の匠が挑む。野菜を洗いもしない女性がマヨネーズたっぷりに作った「肉じゃが」に、2人がメスを入れる!はたして、どんなメニューに変身するのか!?
村橋 勝子(むらはし かつこ)