築69年、下町・浅草に建つ、ウナギの寝床のような、独特の間取りの中に様々な問題を抱えた、「遺言を守れない家」を劇的に大改造する。
今回の依頼は東京都台東区のK家。浅草のシンボル、浅草寺の程近くにあり、ビルが並ぶ通りにひっそりと建つ、築69年の木造家屋。かつて依頼者の両親が祭装束などを扱うお店を営んでいたが、八年前、母が病に倒れ、閉店。翌年に母が亡くなり、今まで七年間空き家のままだった。依頼者は20年以上、栃木県に住んでいたが、亡き両親から託された「三代目として、この家を継いで欲しい」という遺言を果たすため、一家四人で実家に戻ることを決意した。
三社祭の際には、いつも大勢の人が集まって賑やかだった昔のように、また近所の人たちに気軽に立ち寄ってもらえるような家にしたいと番組に応募。しかし家は親子が快適に暮らすには、様々な問題が・・・。玄関のすぐ隣には、かつて母親を介護していた六畳の寝室があり、その室内に洗面台を構え、押入れを改築してトイレも設置。しかし、介護には便利だったが、トイレの仕切りが薄い引き戸一枚のため、依頼者がその部屋にいる時に娘がトイレに入りに来ると、父親である依頼者は急いで部屋を出ねばならない。また、一階の、ウナギの寝床のように玄関から奥へ一列に三部屋が続く奇妙な間取りや、上り口の一段目が部屋側に飛び出た傾斜55度の危険な急階段や、70年の歳月で老朽化が進み、雨戸を開けるにもひと苦労するあちこちの建てつけの悪さなども問題。他にも、台所のすぐ脇にあるお風呂には脱衣時がなかったり、亡き父が作った四畳半ほどの裏庭が荒れ放題で、高さ4メートルにも成長した櫟(いちい)の木が放置されたままだったりなど、問題が山積みだ。
両親に託されたこの家を甦らせ、家族四人で楽しく暮らしたい。そんな一家の願いを受け、一人の男が立ち上がった。果たして匠はどのようにリフォームするのか。
とをクリックタップして、驚きの“アフター”をご覧ください!
~リフォームの匠~
渡辺 貞明
有限会社 渡辺貞明建築設計事務所/一級建築士
前澤工務店
東京都新宿区