今回の物件は、山梨県富士吉田市のW家。この家に住む依頼人の父は、去年の春、腰に痛みを覚え、一時的に車椅子の生活を余儀なくされるなど、歩行が不自由に。またもう一度自分の足で趣味の登山をしたいとリハビリを続け、今は杖を使って歩けるほどに快復した。そんな父が暮らすのは、一面木枠のガラス戸で覆われた、見るからに寒そうな古い家。築55年の鉄筋コンクリート造二階建て。今は一階だけで生活している。玄関を入ってすぐにある土間は、広さが十畳もあり、無駄に広い。実はこれには訳が。ここ富士吉田市は、昔から織物業がさかんな町。この土地で、布団や綿を売る商売をしていたのがW家。しかし17年前、共に店を切り盛りしてきた妻が亡くなり廃業した。そう、広い土間は布団店の名残だったのだ。店を閉めた時から人の出入りはなくなり、当時使っていた綿を打つ機械がそのまま残されている。そんな父を悩ませるのは、家の中の寒さ。富士山麓にある富士吉田市は、標高700メートル以上の高地。雪も多い寒冷地で最低気温がマイナス10度を下回ることも。55年前に建てた時からずっと使っている木製サッシの隙間から冷たい風が吹き込む。そんな凍える土間と部屋の間には、障子が一枚だけ。寝室にしている八畳間も、まるで外で寝ているのと変わらないほどの厳しい寒さが父を苦しめる。
足腰に不安を抱えた父が、また好きな山登りができるくらい元気になるよう、安心して住める家にしたい。そんな娘たちの“親孝行リフォーム”に応えようと、駆け付けたのは、ご存じ、ビフォーアフター工務店の子弟コンビ、元K1チャンピオンの魔裟斗と、お笑い芸人の渚(尼神インター)。さらに今回2人がタッグを組むのは、リフォームの匠、松永務。果たして匠は、ビフォーアフター工務店の魔裟斗&渚と共に、この難問山積みの物件をどうリフォームするのか。
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~森の木の代弁者~
松永 務
アトリエMアーキテクツ 代表 / 一級建築士
自然素材を駆使して、木の温もりに包まれた心地よい家づくりを目指す。大胆さを持ちながらも落ち着いた風情を生み出し、独自の発想力を活かした店舗のリフォームにも定評がある。
カネヒロ工務店
山梨県富士吉田市