今回の依頼は、「ポツンと一軒家」で紹介され、大きな反響を呼んだ静岡県静岡市のS家。依頼者は家族と共に、街から遠く離れた山奥で茶畑を営んでいる。問題の物件はこの茶畑を見下ろす高台にポツンと建つ、築150年の一軒家。家への道のりは尋常ではない険しさ。“番組史上最も危険”といわれた、細くて急な山道を車で上り、さらに急こう配の坂道を20分以上歩いて、やっとたどりつく。今は誰も住んでいないS家の母屋。一家がこの家に住んでいたのは、依頼者が小学三年生の頃まで。人が住まなくなってすでに45年が経つ。中は完全に物置と化し、老朽化が進んで荒れ放題。もはや廃墟同然だ。特に玄関を入ってすぐの居間は傷みが激しく、床が完全に腐って抜け落ちている。北側の壁も崩れて、風が吹き込み、ほぼ外と変わらない有様。依頼人は「『ポツンと一軒家』に出て、いろんな人が来てくれるようになったので、家族で手塩にかけて育てた黄色いお茶をたくさんの人に味わってほしい」と話す。ポツンと一軒家を再生し、おもてなしをするための場所へとリフォームしたい。そんなS家の願いを受けて立ち上がったのが、同じ静岡が地元のリフォームの匠、松永務。
匠が今回挑むのは“ポツンと一軒家をビフォーアフターする”という前代未聞の試み。しかし、崖に接した細く険しい山道はリフォームの資材を運ぶだけでも命がけなど、次々と立ちはだかる障害にさすがの匠もお手上げ。しかも予算は限られている。絶体絶命のピンチの中、匠は大量に出た材木などの廃材を徹底的に再利用するなど、持てるアイデアを総動員し、奇跡のリフォームを実現していく。
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~森の木の代弁者~
松永 務
アトリエMアーキテクツ 代表 / 一級建築士
自然素材を駆使して、木の温もりに包まれた心地よい家づくりを目指す。大胆さを持ちながらも落ち着いた風情を生み出し、独自の発想力を活かした店舗のリフォームにも定評がある。
静鉄ホームズ(株)
静岡県焼津市