CONCIERGE by ABC Announcers

第14回

八塚彩美のお茶日記♪

八塚彩美

八塚彩美

茶道の稽古に通い始めてまもなく二年。
今回は、私、八塚彩美のお茶日記をお届けします!

稽古での楽しみのひとつはやっぱりお菓子。
季節に合わせた和菓子を頂きます。

「初夏の主菓子」
「クリスマスの干菓子」

お花や掛け軸も毎回勉強です。

一月は結柳(むすびやなぎ)。
旧年と新年をつなぐ意味、旅立った人が無事に帰ってくることを願う意味など、
人それぞれの心に響く解釈ができます。
私はこの柳のように、一年しなやかな心で過ごしたいと感じました。

「掛け軸 結柳」

薄茶(うすちゃ)、濃茶(こいちゃ)、炭のお手前など基礎の稽古を積み重ね、
茶事(ちゃじ)をすることを目標としています。

「茶道教室にお声がけ下さった桂吉弥さん 濃茶の稽古中」
「炭手前の準備」

「薄茶」は一般的にカフェなどでも気軽に楽しめる、
あの抹茶を指します。

「カフェで頂く薄茶」

「濃茶」は文字通り、薄茶よりも濃い抹茶です。

「吉弥さん渾身の濃茶」

「茶事」とは、炭手前、懐石、濃茶、薄茶でおもてなしをすることです。
そう、お茶にはご飯が付きもの!
日常茶飯事と言われるように、常にお茶とお料理はセットなのです。
おいしいお料理を頂いた後に甘いお菓子、お茶と続くフルコースなんです。
しかし、お菓子に合うからお茶を頂くのではありません。
あくまでも、お茶を頂くことが茶事のメインイベントです。

昨年12月には、一緒にお稽古へ通っている
落語家の桂吉弥さんと、二人で茶事の亭主を務めました。
企画・演出:林宗由(そうゆ)先生、という大きな船に乗せて頂き、
“もてなす”役割を体験したのです。

「12月茶事 お客様とお料理」
「12月茶事 お酌をする吉弥さん」

“河豚(ふぐ)鍋”という落語に因み、メインはふぐ鍋!
落語のストーリーが目の前で展開され、とても盛り上がりました。
私は濃茶を担当。
稽古でもお世話になっている、料亭「かが万」さんの演出にかかれば、
二年目の私も立派な茶人に見えてきます!?笑

「12月茶事 濃茶」

お料理・お菓子はもちろん、掛け軸にお花、お道具の取り合わせや
ストーリーの構成も考えなければなりません。
お茶事はまさに総合演出です。
その演出の一つ一つに気付き、有り難く感じられるかどうかも大事なポイント。
もてなす側だけではなく、もてなされる側も良い客でなければ、
思い出に残る茶事にはならないのだそうです。

今回は、落語家の桂二乗さん、三味線の浅野美希さん、
おはよう朝日土曜日ですリポーターのジェイスくん、後輩の小西陸斗アナが
お客さまになってくれました。

「釜・掛け軸を拝見するジェイスくんと小西アナ」

お客さまのお手本をしてくださったのは、茶道教室の先輩・木戸智子さんです。
長時間お付き合いくださり、本当にありがとうございました。
亭主を務めてみて、大切な人たちが自分のお茶で喜んでくれることが
こんなにも嬉しいのだ
と初めて知りました。

茶道の稽古は、生活文化を学ぶこと。
作品は残らないので、目に見える成長はありませんが、自分の心が変わっていきます。
四季の移ろいを楽しみながら“まあるい気持ち”で
日々を過ごせるようになりました。

「紅葉の帰りみち。思わず顔がほころぶ浅野さん」
「稽古風景」

これから暑い季節がやってきます。
涼やかな演出のある、夏の茶事もステキなんですよ。

「大好きな夏の掛け軸」
「木戸さん、吉弥さん、林先生と」

次回のお茶日記もお楽しみに。

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