第19話「玉の輿」 おさらい
江戸一番の呉服屋の妻が殺され、若い女中・お鈴が後妻に。
そんなお鈴を見守る一人の女・おみつがいた……
2人には一体どんな関係が!?
脚本:瀧本智行 監督:山下智彦
江戸一番の呉服屋・備前屋宗右衛門(大和田伸也)の妻が殺された。翌年、宗右衛門は店の若い女中・お鈴(原田佳奈)と再婚し、派手な祝言が行なわれることに。白無垢を仕立てた匳(田中聖)や如月(谷村美月)ら、多くの野次馬がかけつけた。その人ごみの中には、店を見つめる一人の女・おみつ(小島聖)の姿があった。
如月は仕事人の噂話を口にしたせいで、涼次(松岡昌宏)とケンカになってしまう。家を飛び出した如月は、道端で男に暴力を振るわれている夜鷹を助ける。彼女は、あのおみつだった。一方、大店の女房となったお鈴は、しおらしい妻を演じる裏で、豪勢な暮らしを送っていた。小五郎(東山紀之)と中村主水(藤田まこと)は、そんなお鈴を芝居小屋で見かける。中村主水は、彼女の顔に見覚えがあるが思い出せない。人ごみには、またもおみつの姿が。
中村主水は、ふとしたことから、お鈴が関わった事件を思い出す。お鈴には姉がおり、彼女は暴力をふるう父親を殺し、行方不明になっていたのだった。小五郎と中村主水は、芝居小屋で見かけた女がおみつだと気づく。姉のおみつは妹・お鈴を陰ながら見守っていたのだ。その頃、おみつは、遊びにきた如月に、妹の身を案じながらも見守るしかない苦しい胸の内をのぞかせた。しかも、おみつは病を患い、いつ死ぬかもわからない身だった。
そんな矢先、宗右衛門が何者かによって襲われて殺害され、備前屋を妻のお鈴が譲り受けることになった。妻に続いて、同じ手口で夫が殺されたことから、小五郎は事件に裏があるとにらむ。一方、如月から頼まれたお鈴は、おみつと再会することになった。だが、約束の場を訪れたおみつは、備前屋の手代・喜助(蟹江一平)と、雇われ浪人の久蔵(四方堂亘)によって殺されてしまう。同じ頃、如月も備前屋に雇われた浪人の又右衛門(加藤正記)に襲われ、間一髪のところを涼次に助けられた。
お鈴は、手代の喜助と結託して宗右衛門とその妻の殺害を計画した黒幕であった。しかも、父殺しの犯人が、おみつではなく実は自分であるという事実がバレることを怖れ、口封じに姉と如月の殺害までも命じたのだった。
おみつの恨みを晴らしたいという如月の頼みで仕事が始まった。的は、お鈴と手代の喜助、雇われ浪人の久蔵と又右衛門。匳が又右衛門を、主水が久蔵を、涼次が喜助を、次々に仕留めていく。最後に小五郎が一太刀でお鈴にとどめを刺したのだった。