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第20話「女の一分」 おさらい

伝七が一目ぼれ!?
父の仇を探す娘・貴恵と出会った伝七は、
仇探しの手伝いを買って出るのだが!?

脚本:森下直  監督:原田徹

ひとこと解説~仇討ち~
かたきうち。主君や父親など、目上の者を殺された武士が、相手を討ち取って恨みを晴らす慣習。仇討ちを望む武士は、自分の属する藩にその旨を申し出て、許可を得る必要があった。特に、私闘で父親を殺された場合は、仇討ちをしなければ家督相続できなかった。1873 年(明治6年)に禁止された。

小五郎(東山紀之)伝七(福士誠治)は、往来で浪人に絡まれていた娘・貴恵(原田夏希)を助ける。彼女は、父の仇を探して江戸にやってきたのだった。出羽国本荘藩の勘定方であった父親は、藩の金を横領した同僚の勘定方によって殺されてしまい、その仇を討たなければ幼い弟も家を継ぐことができないのだという。そんな貴恵に一目ぼれした伝七は、仇探しの手伝いを買って出ることに。

そんな矢先、江戸にある本荘藩の屋敷近くで、経師屋の男が殺される事件が起こる。ところが、若年寄から圧力がかかり、この件は奉行所の管轄から外れることになった。小五郎と中村主水(藤田まこと)は、男が幕府の隠密だったのではないかと考える。殺された男は、懐中に山百合の絵を持っていた。涼次(松岡昌宏)は、経師屋仕事で出入りしていた海産物問屋の出羽屋で、その絵を描いた男に偶然会っていた。涼次が語る男の特徴は、貴恵の仇・津田兵馬(姜暢雄)とぴったり一致していた。貴恵は、山百合の絵を見て、男が兵馬であると確信し、会いに行く。

だが、兵馬の言い分では、藩の金を横領したのは、貴恵の父・半兵衛のほうだった。本荘藩の大目付花田宗重(原田大二郎)から密命を受け、半兵衛の身辺を探っていた兵馬は、半兵衛に詰め寄られ、仕方なく彼を斬ったのだという。兵馬は、貴恵の家が取り潰しになるのを防ぐため、全てを被って出奔したのだった。以前から兵馬に思いを寄せていた貴恵は、それを知って兵馬を斬ることができない。

一方、事件を探っていた涼次は、花田が本荘藩の近習頭・横峰右京太夫(伊庭剛)、出羽屋の主人・藤右衛門(大河内浩)と交わした密談を聞く。花田と横峰は出羽屋と組んで藩の金を着服した上、それを隠蔽するために勘定方の兵馬と半兵衛を互いに疑わせ、斬り合わせたのだ。殺された隠密もまた、この着服事件を追っていて、花田の用人・中野兵庫(平山祐介)によって斬られたのだった。

花田らの策略で、兵馬と貴恵は本荘藩の江戸屋敷で仇討ちを行なうことが決まった。黒幕が花田だと感づいた貴恵は、仇討ちの場で花田を討とうと決心する。だが、助太刀と称して二人を亡きものにしようとする中野らに阻まれ、二人とも斬り殺されてしまう。

貴恵の母・ぬい(芦川よしみ)の頼みで仕事が始まった。的は、花田、横峰、中野、藤右衛門。中村主水が横峰を、涼次が藤右衛門を、匳(田中聖)が中野を仕留め、小五郎が花田を斬り捨て、仕事は終わった。