- 『必殺仕事人』、30年ぶりなんですよ。
まだデビューしたばっかりで役者の仕事にも慣れていない時期で、右も左もわからないまま演じた思い出しかなくて、どんな役だったかほとんど覚えてないんです。地に足がつかない状態で、「ああ、終わっちゃったなあ」っていう記憶だけ。
だから、今回、こうやってガッツリ参加させてもらえるのはうれしいですよね。
- 恥ずかしかったね、これは(笑)東山くんとは前に共演してから、よくメシ食ったり飲みに行ったりしてて、バカな話ばっかりしてるんですよ。だから、こうやって面と向かってシリアスに演技するのが恥ずかしいなって思っちゃうんです。渋がれば渋がるほど笑っちゃうっていうか(笑)
でも、初日が終わって、ようやく落ち着いて演技できるようになった感じです。
- 自分が仕事人になったという感慨は、特にないですね。自分はいつも、役の中で人間を見てるので。時代劇って、カツラやら衣装やら小道具やら、スタッフのみなさんにいろいろ工夫してもらってるんですよ。撮影初日にいたるまで、そんなに簡単なわけじゃない。みなさんに創ってもらったこの「瓦屋の陣八郎」っていう役を、仕事人というよりは陣八郎という人間として、最後まできっちり表現したいなって思ってます。
- ひさびさにテレビの時代劇に参加して、自分が持ちうるかぎりの全力を出して演じました。
新しい感性を持つ共演者たちと一緒に、石原監督が創り出す映像の中に身を置いて、新しい時代劇ができあがったと思ってますので、どうぞ楽しみにしてください。