コメント

渡辺小五郎 役東山紀之さんコメント

市村さんとお芝居で共演させていただくのは初めてです。最初にお話させていただいたのは確か『紅白歌合戦』(1989年)でご一緒した時だったと思います。僕は市村さんをすごく目標にしていたんですよ。自分を律して舞台に立ち続けるというご苦労もよくわかるので、「こんな舞台人になりたい」と思っていました。今後、歌って踊る企画でもご一緒できたらいいですね。

刀を交えることでコミュニケーションを取るというか、気持ちが伝わるというか、時代劇のこの感覚というのは日本人ならではですよね。立ち回りの先生たちとお話していると、諸先輩方のすごいお名前が出てくるんです。先輩方も育ってこられた時代劇の歴史の中にちょっとだけでも入れた気がするので、この作品に出られることがすごくうれしいです。

また、今年は藤田まことさん没後10年の撮影でした。藤田さんの写真に『相変わらずみんな集まってワイワイと藤田さんの話をしながら頑張っています』と報告しました。一緒にメザシが食べられなくて残念ですけどね。今でも藤田さんのような存在は絶対に必要だと思っています。

そんな長い歴史のある必殺シリーズですが、今回もとてもいいお話になっております。

ぜひ、今年もこの世界観をお楽しみください!

湯川伊周 役市村正親さんコメント

東山くんとは、たまにどこかで会うということはあっても、お芝居するのは初めてです。

初めてお話ししたのは平成元年の『紅白歌合戦』。我々の感じだとミュージカルで出会うのが自然なんだろうけど、時代劇で出会うことができました。これも令和のなせる奇跡のひとつなんでしょうね。今後、歌って踊る企画でもご一緒する日が来ることを願っています。

僕はこのドラマを見ていましたから、撮影の日を楽しみにしていました。いざ入った現場では『あ、(テレビで)見ていた人が目の前にいる!』という感じでしたね。

今回、殺陣をした時に「日本人でよかったなぁ」と思ったんです。時代劇の殺陣ってやっぱりかっこいいですよ。斬られるのもかっこいい!僕、実は緊張して東山くんの目を見られなかったんです。刀を交えながらも『かっこいいな』と思っていました。

僕が演じる伊周という役は、前半は優しさの中にも権威がある人物なのに、後半になるとだんだん本性を表していきます。この際だから、とことん悪になってやろうと思って楽しみました。

前半と後半の変わり身に、ぜひ注目していただきたいですね。