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『本当は怖い頻尿(ひんにょう)
〜悪魔のサービスエース〜』 |
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M・Tさん(男性)/51歳(当時) |
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会社員(建設会社勤務) |
仕事が生き甲斐だった30年間、あまり運動もせず、接待で暴飲暴食、お腹にたっぷりと脂肪が付いてしまったM・Tさん。
「学生時代はテニス部の部長をしていたのに・・・このままじゃいけない」と、週末の土日、家族でテニスをするようになった。
しかし1ヵ月を過ぎた頃から、様々な症状が現れてきた。 |
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(1)頻尿
(2)尿漏れ
(3)ふくらはぎのしびれ
(4)足裏の痛み
(5)腰の強烈な痛み |
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脊柱管狭窄症
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<なぜ、
頻尿
から
脊柱管狭窄症
に?> |
「脊柱」とは、いわゆる背骨。この骨には身体を支える以外にもう一つ、脊髄や神経の束の通り道という役割があります。「脊柱管」は、それらの通り道である背骨の中の空間のこと。脊柱管が狭くなり、様々な症状を引き起こすのが「脊柱管狭窄症」です。ではなぜ、M・Tさんの脊柱管は狭くなったのでしょうか?その原因は健康のためと思って始めたテニスでした。実はM・Tさんのように50歳を過ぎると、骨と骨の間にある椎間板が身体の重さで押し出され、脊柱管に少し飛び出してしまうことがあります。そんな状態になっているにも関わらず、腰を回転させるスポーツを急に始めてしまったM・Tさん。テニスの激しい動きに耐えるため、骨が大きく成長。また骨と骨をつなぎ止める役割をしているじん帯も厚くなりました。その結果、脊柱管が狭くなり、神経の束を刺激しはじめたのです。こうしてM・Tさんに起こった最初の症状が頻尿でした。普通は膀胱(ぼうこう)が収縮することによって尿が排出されるのですが、脊髄の神経が圧迫されていると、その命令がうまく伝わらず、尿を出し切ることが出来ません。そのため膀胱が満タンになるまでの間隔が短く、たびたび尿意を感じるようになったのです。この病気がやっかいな所は、腰そのものには痛みを感じない場合があること。そのためM・Tさんは泌尿器科に行ってしまい、病気を発見できなかったのです。M・Kさんはその後、テニスにとどまらずジョギングまではじめてしまいました。そのため、脊柱管がさらに狭くなり、神経の束を圧迫。ふくらはぎのしびれが現れました。足の裏に起きた強烈な痛みも、神経への圧迫が原因。そしてテニスの最中に最悪の事態が起きました。サーブの瞬間、ただでさえ圧迫されていた神経が、背骨を思い切り反らしたことで、限界に達し、強烈な痛みがはしりました。さらに転倒して、腰を打ちつけたことで神経が損傷。二度と自分の力で歩くことのできない体になってしまったのです。
実は50歳以上の男性の80%、女性の60%に何らかの腰の骨の異常が見つかっています。そんな人が急激にスポーツを始めると、恐ろしい結末が待っているかも知れないのです。 |