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『本当は怖い肩こり〜肝っ玉母さんの悪夢〜』 |
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K・Tさん(女性)/44歳(当時) |
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主婦 |
忙しく子育てを始めた頃から太りだし、いつの間にか体重が92キロに達していたK・Tさん。
最近いつもの肩こりが特にひどくなって来ていました。
肩こりなんて病気じゃないと軽く考えていたK・Tさんですが、さらなる異変が襲います。 |
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(1)肩こり
(2)頭痛
(3)悪夢を見る
(4)胸に激痛 |
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睡眠時無呼吸症候群(すいみんじ
むこきゅう しょうこうぐん) が原因で
心筋梗塞 |
<なぜ、肩こりから睡眠時無呼吸症候群に?> |
「睡眠時無呼吸症候群」とは、寝ている時に突然呼吸が止まってしまう病です。一晩7時間の睡眠中に10秒以上の無呼吸数が30回以上起こるか、睡眠1時間あたりの無呼吸数が5回以上の場合、この病気と考えられます。K・Tさんがこの病に陥ってしまった最大の理由は「肥満」。彼女は、空気の通り道である気道の周りにもたっぷりと脂肪がつき、さらに舌も太り、大きくなっていました。このような状態で仰向けになると、脂肪が重力で気道を塞ぎ、さらに太った舌も落ち込んでしまうため、気道を圧迫。睡眠中に呼吸が止まるという事が起こるのです。K・Tさんが悩んでいた肩こり、頭痛、そして悪夢は、すべてこの病が原因でした。無呼吸症が続くと全身に酸素が行き渡らず、肩の筋肉や脳が酸欠状態になり、結果、このような症状が現れたのです。この病気になると、深い眠りに入れないため、極度の睡眠不足に陥ります。そのため決して寝ないような緊張状態でも、突然、眠ってしまうことがあるのです。夕飯の調理中に起きた、天ぷら火災。実はあの時、K・Tさんは完全に眠っていたのです。そして彼女の体の中では更なる恐ろしい事態が起こっていました。それは「濃縮型血液」。K・Tさんのような無呼吸症になると、慢性的な酸欠状態になり、体内では酸素をより多く運ぼうと赤血球が増えるのです。さらにもともと肥満だった彼女は、動脈硬化が進行し、徐々に血管が細くなっていました。つまり血液の濃縮と動脈硬化が同時に進行してしまったのです。これこそがこの病の最も恐ろしいところ。その結果、赤血球が血管の盛り上がった部分に付着していき、日に日に血栓が大きくなっていったのです。そして最後の瞬間。ついに心臓の冠状動脈が血栓で塞がれ、血流がストップ。心臓の筋肉が活動を停止。K・Tさんは帰らぬ人となってしまったのです。睡眠時無呼吸症候群の患者が、心筋梗塞などの心疾患になる確率は、普通の人と比べると1,5倍から3倍。現在、睡眠時無呼吸症候群を治療中の患者は、およそ5万人。しかし潜在的には200万人とも300万人とも言われているのです。 |