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『本当は怖い目の充血〜いくつもの過ち〜』 |
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T・Mさん(女性)/19歳(当時) |
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キャバクラ嬢 |
東京に出て来たのを機に、メガネをやめ、使い捨てコンタクトレンズにしたT・Mさん。
それから1年、キャバクラ嬢となった彼女は酔って帰宅。コンタクトレンズをはずさずに寝てしまい、翌日、目が真っ赤に充血していました。
さらに、使用期限の切れたレンズをそのまま付けたり、レンズケースの手入れを怠ったことから、様々な症状が・・・ |
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(1)目の充血
(2)目の激痛
(3)黒目が白く濁る |
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角膜潰瘍(かくまくかいよう) |
<なぜ、目の充血から角膜潰瘍に?> |
角膜とは、目の表面で眼球を保護する薄い透明な膜のこと。その角膜に潰瘍ができ、最悪の場合、失明に至るのが角膜潰瘍です。T・Mさんが角膜潰瘍になってしまった原因は、コンタクトレンズの間違った使い方にありました。酔って帰宅後、そのまま寝てしまい、翌日に起こった充血。通常、角膜は涙を通して酸素を取り込んでいますが、コンタクトレンズをすると角膜にフタをした状態になるので、酸素の供給量は減ります。T・Mさんの場合、そのまま寝てしまったことで、角膜はより酸素不足に陥り、角膜上皮の細胞が窒息死。その結果、目が真っ赤に充血したのです。しかし通常、角膜上皮は一週間ほどで自然に再生するもの。ところがT・Mさんは、立て続けに過ちを犯してしまいました。それはレンズのこすり洗いをしないばかりか、なんと使用期限の切れたレンズをそのまま使うようになったこと。レンズについた汚れが角膜を刺激し続け、上皮の細胞が傷つけられてしまったのです。さらにT・Mさんは、レンズケースの手入れを怠ってしまいました。そのため、ケースの中である菌が増殖を始めてしまいました。「緑膿菌」です。緑膿菌とは、健康な人には悪影響を及ぼさない弱い細菌で、水まわりなど湿った場所によく生息しています。T・Mさんの場合、バスルームにレンズケースを置いていたために、そこで菌が繁殖。コンタクトレンズに付着し、そのまま目に侵入してしまったのです。そしてあろうことか、緑膿菌が繁殖しているコンタクトレンズを丸2日間、付けっぱなしにしてしまったT・Mさん。その2日間で、緑膿菌は爆発的に増殖。傷ついた角膜の奥深くまで侵入し、ついには角膜に潰瘍を作ったのです。左目は大事には至らなかったものの、T・Mさんの右目はもう2度と見えるようにはなりません。コンタクトレンズの使い方をきちんと守っていれば、こんなことにはならなかったかも知れないのに…。 |