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『不定愁訴症例』 |
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K・Nさん(女性)/54歳 |
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専業主婦 |
長年に渡って、原因不明のだるさや冷えなどの症状に悩まされてきたK・Nさん。
しかし、漢方と出会ったことで症状は一気に改善したのです。 |
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(1)身体がだるい
(2)手足の冷える |
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血(おけつ)=血が滞る体質 |
<なぜ、漢方で身体の不調が改善したのか?> |
いったい何故、K・Nさんの体の不調は漢方と出会ったことで改善されたのでしょうか?実は病の原因を特定して治療を行う西洋医学では、K・Nさんのように検査で異常がない場合、対応が難しいのが実状なのです。一方、漢方ではたとえ原因がはっきりしなくても、患者が症状を訴えれば、それを「未病」、つまり病気の一歩手前と考え、治療の対象としています。そして、その治療の最大の目的は「体質改善」。漢方薬は症状を取り除くために、その症状を生み出す体質そのものを改善します。だからこそ、不調の原因を見極め、その患者に最適な漢方薬を200種類以上ある中から選び処方するのです。これが漢方はオーダーメイド医療と言われるゆえん。K・Nさんの場合も、だるさや冷えの原因となっていた血が滞る体質が、漢方薬によって血が流れる体質に改善されたため、症状が治まったのです。 |
<漢方の診察法> |
日本有数の漢方外来の医療施設、北里研究所・東洋医学総合研究所の場合。
(1)望診・・・席に着くまでのわずかな時間で体格、顔色、肌のつやなどを観察し、
健康状態をチェック。
(2)問診・・・患者が事前に書いた200項目の問診アンケートで、患者の症状・体質などをチェック。
(3)脈診・・・両手首に数秒触れることで様々な脈の状態を確認。28種類の脈のタイプから、
患者の身体の状態を読み取る。
(4)舌診・・・色や形、苔の違いなどから患者の舌のタイプをわずか数秒で判別し、
身体の状態を読み取る。
(5)腹診・・・お腹を押した場所、痛み方、さらに音、その微妙な違いによって腹診にも20近くの
パターンがある。直接、患者の身体に触れることで身体の状態を探る。
この5つが漢方診断の基本。かかる時間は、初診でわずか20分。しかし、この20分間で医師は多種多様なパターンの組み合わせの中から、患者の「体質」と「身体の問題のある場所」を読み取っていきます。この2つを見極めることで症状の原因を特定するのです。 |