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『本当は怖い微熱〜恐怖の7days〜』 |
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S・Hさん(男性)/48歳(発症当時) |
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会社役員 |
S・Hさんは、48歳にして中堅証券会社の専務。業界再編の余波を受け、競合他社の合併吸収の大役を一身に担い、瀬戸際の勝負がこの1週間にかかっていました。そんな中、身体のだるさを感じ、熱を測ってみると、37度2分の微熱があったS・Hさん。「このくらいの熱、寝ればすぐに治る」と思っていましたが、実はそれこそ恐怖のカウントダウンが始まったサインだったのです。 |
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(1)微熱
(2)熱が下がらない
(3)歯茎から出血
(4)覚えのないアザ
(5)アザが大きくなる
(6)さらに広がるアザ |
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急性前骨髄球性白血病(きゅうせいぜんこつずいきゅうせいはっけつびょう) |
<なぜ、微熱から急性前骨髄球性白血病に?> |
「急性前骨髄球性白血病」とは、悪性化した白血球が増殖。様々な症状を引き起こす、いわゆる白血病の一種。最悪の場合、脳出血や肺出血で命を落とすこともある病です。現在、日本の白血病の患者数はおよそ6500人。その6%がこの病だと言われています。割合としては比較的少ないものの、急性前骨髄球性白血病には他の白血病にはない、大きな特徴があります。それは進行の早さ。白血病の中で最も進行が早く、発症するとわずか1週間で死に至ることもあるのです。しかし同時に、この病は白血病の中では最も治りやすく、薬による治療で、その7割は完治すると言われています。だからこそ1日でも早く早期発見が何よりも大切。では、気付くポイントはどこにあるのでしょうか。S・Hさんの症状を振り返ってみましょう。まずは微熱。あれは風邪などではなく、この時点で病を発症していたのです。何らかの原因で、前骨髄球という未熟な白血球が異常を起こし増殖。発熱物質が出たために起きたものでした。そして3日目には、歯茎から出血。5日目には覚えのないアザという症状に見舞われます。異常な白血球から今度は血栓を溶かす物質が出たため出来た小さな穴も塞げず、出血してしまったのです。とはいえ、微熱や歯茎の出血、アザなどは、誰にでもあるもの。なかなか病気を疑いません。見分けるための最大のポイントは、アザの広がり。普通なら広がらないアザが、内出血が止まらないため、どんどん広がっていくのです。これが何よりのサインでした。S・Hさんの場合も、妻がこの異変に気付き、必死の説得をしたことが命運を分けました。その後の投薬治療で、S・Hさんは半年後には仕事に復帰。今は合併の最後の仕上げに邁進する毎日です。 |