診察室
診察日:2009年12月8日
年末の暴飲暴食に要注意!知らずに疲れているあなたの胃 徹底解明スペシャル
テーマ:
『大実験!『健康な胃』と『もたれる胃』の違いを徹底解明』
<大実験!「健康な胃」と「もたれる胃」の違いを徹底解明>
 「健康な胃」と「もたれる胃」。そこには一体どんな違いがあるのでしょうか?番組では兵庫医科大学の協力のもと、食べ物を消化する胃の様子を超音波を使ってリアルタイムで映像化する大実験を試みました。
 ご協力頂いたのは、健康な胃の持ち主の会社員Tさん(22歳)と、胃もたれを訴える自営業の男性Kさん(45歳)。Tさんが食欲おう盛でお酒は飲まないのに対し、Kさんはほぼ毎晩晩酌を欠かさず、胃もたれから胃薬が手放せないと、二人は胃の症状も食生活も対照的です。一体、二人の胃にはどんな違いがあるのか?
 実験では、二人にまずカレーライスを食べてもらい、エコー検査で胃の動きをチェックしました。ポイントは2つ。1つは「食後何分で、ぜんどう運動が始まるのか」。健康な胃であれば、食べ物が胃の中に入ってから2分ほどでぜんどう運動が起きるといいます。そして、もう1つのポイントが「ぜんどう運動の強さと回数」。健康な胃であれば、ぜんどう運動の収縮は強く、またその回数も1分間に3回ほどと活発に行われます。果たして、2人の胃には、どんな違いが現れるのでしょうか?

<ぜんどう運動開始までの時間に大きな差が!>
 カレーライスが胃に入ってから2分、胃もたれ知らずのTさんの胃では、標準時間内でぜんどう運動が始まりました。その動きも1分間に3回とまったく正常なもの。
 一方、胃もたれがひどいKさんの胃では、いっこうにぜんどう運動の気配がなく、食後10分を過ぎて、やっと動き出しました。その後は1分間に3回ほどのぜん動運動が順調に続きました。運動のリズムは、胃もたれのないTさんとほぼ同じですが、動きは非常に弱いものでした。
 この結果を胃の研究・治療の第一人者、佐藤信紘先生(順天堂大学名誉教授)に分析していただくと、「Kさんの胃は収縮反応が鈍くなり、胃が膨らんだままの状態になっているのが胃もたれの原因と考えられる」とのお答え。では、なぜKさんは、反応の鈍い胃になってしまったのか?
 胃に悪影響を及ぼすのは、ストレスやタバコなど様々ですが、日々の食生活も、その大きな要因。特に脂っこい食べ物やアルコールの多量摂取は、胃に負担をかけ、その働きを鈍らせると言われます。Kさんは、日頃からアルコール摂取がかなり多く、以前は脂っこいものを好んで食べ続けていたのです。
 番組で紹介した、“脂ものやアルコールが胃にどう影響するのか?”の実験結果と、胃を守るための食生活クイズは、携帯サイトで紹介しております。

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