今回は徳島県の山間の町、美馬市。特産阿波尾鶏を使ったレシピの依頼だ。速水は生産者である貞光食糧工業山下さんの元へキッチンカーを走らせる。早速ヒナのいる鶏舎へ案内してもらうと、中には2600羽ものかわいいヒナが。しかし、よく見ると阿波尾鶏のヒナは典型的な黄色ではなく黒い部分が見られる。実は、阿波尾鶏は軍鶏とホワイトプリマスロックの配種なので、大きくなったときも真っ白ではなく羽に茶色や黒が入るという。また餌は、内臓が強くなるようヨモギや海藻の粉末を配合しており、疲労感も少なく、食欲旺盛になって大きくなりやすいのだとか。では、どのくらい大きくなっているのか、約3か月飼育した鶏を見てみる。山下さんも「まるで速水さんのようです」と例えるほど、阿波尾鶏はスラっとして足も長い。さらに、この阿波尾鶏、特に胸肉にこだわりがあるという。そこで、一般的な鶏胸肉と柔らかさを切り比べてみることに。その結果は明らかだったようだ。包丁を入れたときの感覚が全然違うらしい。
続いて、速水は道の駅へ。「今回は王道で」と言うと、人参、玉ねぎ、トマト、しょうがなど、確かに王道の食材ばかりをカゴに入れる。しかし、突然「今、考えているレシピがあるが変更しようかな」と徳島の名産鳴門金時を手に取り、さらに地元の唐辛子も。
徳島の街並みを見下ろせる丘に移動し、決め台詞「では、お付き合いの方お願いします!」と調理開始。
バターチキンカレー
鳴門金時のマッシュポテト
徳島野菜のラぺ
依頼人山下さんに試食していただく。「おーっ!色々入ってますね!」と、まず見た目のボリュームにビックリ。さらにお味も「カレーと言いながら、サッパリ!」と、我々が想像するこってりしたカレーとは、全く違うようだ。「これだけ地元の食材を使ってもらえてありがたい。他のカレーとは雲泥の差だと思う!」と最高の誉め言葉をいただき、速水もご満悦、安堵の笑みを見せた。