今回、食材を求めて訪れたのは福岡県・糸島市。世界有数の漁場・玄界灘に面した糸島の名物・糸島カキの生産者・鍋嶋さんからの依頼で、今が旬の糸島カキを使ったオリジナルレシピを考案する!「カキって形を崩すのももったいないですし、レシピを考えるとなると難しい食材ですね」と、思案しながらキッチンカーのハンドルを握る速水が、玄界灘の美しい海岸沿いの道を抜けてやってきたのは『カキ小屋 ひろちゃんカキ』だ。
カキを水揚げしたばかりの漁船が戻ってくるタイミングということで、とれたての糸島カキを試食させていただくことに。背振山系の肥沃な土地に蓄えられたミネラルが玄界灘へと流れ込み、その豊富なプランクトンがカキの養殖にはうってつけの糸島。生産者の鍋嶋さんによれば、地下30mから湧き出る無菌地下海水を使ってカキを洗浄しているのだとか。地下海水は塩分濃度が海水よりも低いため、カキ本来の旨みと甘みが引き出され、近年ではブランドカキとして注目を集めている。シンプルに焼き牡蠣で試食した速水は「醤油をつけなくても美味しい!表面は弾力もあるけどツルンとしていて口当たりもいいですね!」とその旨みに驚いた様子。「焼いただけでこの美味しさですから…レシピを作るのが難しいですよ!」と嬉しい悲鳴をあげつつも、「これから寒い季節なので、温まる料理をフレンチっぽく作ってみようかな」とレシピの構想に着手しはじめる。
次に向かったのは、糸島で明治3年から続く酒蔵『杉能舎』。伝統の純米酒のほかビールやリキュールなども取り揃う。「勉強も兼ねつつ、何か料理のアイデアになれば」と酒蔵を見学する速水は、ノンアルコールの甘酒を試飲させていただく。その味わいに「バリうまいったい」と博多弁が飛び出す一幕も!
買い出しに向かったのは、『JA糸島産直市場 伊都菜彩』。広い敷地内には色鮮やかな地産食材が数多く並んでおり、「テンション上がりますね~!」と買い物をスタート。「こんなに大きいのはなかなか売ってないよ!」とズッキーニを手にとっては、柚子やカブといった糸島名産の食材を選んでいく。「使ってみたい食材がたくさんありましたね」とレシピのヒントになったようだ。
糸島カキを使った「頂グルメ」は、『カキのシャンパンクリームスープ』。これからの季節にピッタリな贅沢スープだ。さらに、自宅でも作れるサブメニュー2品のオリジナルレシピもご用意!「それではみなさん、お付き合いのほう、お願いします!」と、買い出しで見つけた葉付き玉ねぎ、大ぶりのズッキーニ、カブなどを丁寧にカットしていく!
カキのシャンパンクリームスープ
カキのオイスター炒め
カキ飯
地元で採れたズッキーニや葉付き玉ねぎなどの野菜を炒めて旨みを引き出し、スープにシャンパンと生クリームで仕上げたリッチなスープが完成!「まず、見た目がおしゃれですね!」とスープを口に運んだ鍋嶋さんは「出会ったことのない味です!」と驚きを隠さない。野菜とカキの旨みが染み込んだ奥深い味わいのスープには「あぁ、旨い、旨いです!」と感激!その様子に大喜びの速水は「糸島カキの口当たりの良さだからこそ、スープにとろみを付ける必要がないと思いました」とにっこり。
土鍋で炊き上げた『カキご飯』には「生姜がきいているので、よりカキの旨みが引き立ちますね!それぞれの食材の美味しさを十二分に活かしてくださって嬉しいですね」と鍋嶋さんも大喜びだ。速水は「糸島カキは初めていただいたのですが、普段食べているカキの美味しさとはまた違った旨みもあって衝撃でした。今回の旅では、糸島の魅力も再発見できて嬉しかったです」と顔をほころばせていた。