今回は、日本人にもなじみ深いグルメの宝庫・台湾へ番組初進出!食材の宝庫と名高い宜蘭(イーラン)を巡り、台湾のブランド葱「三星葱」を使ったオリジナルレシピを考案する。
今回は海外ロケのため、車の助手席に乗って目的地に向かう速水。「台湾はおいしいものが沢山あるので、来る度に新しい発見がある」と話す。そんな速水でも「台北で過ごすことが多いので宜蘭は初めて」だという。
旅の舞台、宜蘭は、台湾の中心都市・台北から車で約1時間、気軽に訪れることができる人気温泉地。周囲の山々に磨かれた清らかな水を活かした農産地としても有名で、米や金柑、チェリーダックと呼ばれるブランド豚など多くの特産品がある。
そんな台湾の食の都、宜蘭に着いた速水がまず訪ねたのは、媽祖と呼ばれる女神が祀られている昭應宮。台湾式のおみくじも引いて、まずは旅の安全を祈願する。
宜蘭を代表する一番の特産品が、三星葱(さんせいねぎ)と呼ばれるブランド葱。今回は宜蘭出身の観光大使、方子維さんから、その三星葱を使ったオリジナルレシピの依頼が。「宜蘭の綺麗な水で育った三星葱を使った素晴らしい料理で、宜蘭のPRをお願いしたい」という。
そこで速水が向かったのは、三星葱の生産者、林東海さんの畑。「速水さんが来るからいいネギを揃えといたよ」と出迎えてくれる林さん。三星葱の特徴は「ネギの白い部分が特に甘くてジューシー」なことで、千切りにするとネギの端から水分がしたたり落ちることを見せてくれる。
三星葱をかじった速水は、「九条ネギにも近い品のある香りがあって、非常に面白い食材」と感想を。「三星葱をもっともっと世界中の人に食べて知って欲しいんだ」と林さんは話す。
実は三星葱は、京都の九条ネギと同じ葉ネギの仲間で、台湾では知らない人がいないほどのブランド葱。甘みが強く食べやすい葱を宜蘭では約1000軒もの農家が栽培。元々西洋料理のシェフだった林さんは、三星葱の美味しさに惚れ、両親と一緒に栽培を始めた。
「三星葱で美味しい料理を作ってPRをお願いします」と話す林さんから、速水は大量のネギを受け取る。
次に向かったのは、野菜、魚介類、肉など様々な食材が揃う羅東民生市場。ニラ、豚肉、鴨肉などを買い付け、「豚肉も鴨肉もネギにとても合う食材、役者はそろった」とレシピ作りへの意欲を燃やす。
今回調理する場所は、宜蘭にある「伝統芸術センター」。台湾各地の伝統芸能や工芸を楽しめるこの文化施設を特別にお借りすることができた。
宜蘭の三星葱を使って作る頂きグルメは、「三星葱ロール」。依頼人の方さん、生産者の林さんが見守る中、いよいよ料理に取りかかる速水。
「葱で何をつくるうかを考えた時に、日本と台湾を半分ずつマリアージュしたようなレシピにしたいと思った」と話す。
調理を見つめる林さんと方さんは、「日本の巻き寿司の作り方に似ている」「アートみたいだ」と感心するが、一体どんな料理が出来上がるのか…?
調理の途中で、ウイスキーで香り付けをする速水。実はこれも今回の旅で発見したもの。世界中で評価されている台湾のウイスキーブランド「カバランウイスキー」を訪ねていた速水。樽の製造工程や一般人は入れない熟成庫などを見学。さらに2015年のワールドチャンピオンに輝いたウイスキー「カバランヴィーニョ バリック」を試飲、オリジナルウイスキー作りも体験した。
キッチンでは、その貴重なウイスキーで香り付けされた「三星葱ロール」が完成!
試食した元シェフの林さんは、「素材100点、料理100点、計200点!」と大絶賛。速水は「めちゃめちゃうれしい」と顔をほころばせる。
さらに速水は、台湾の定番レシピを速水流にアレンジした「ダックとネギの包み揚げ~春菊ソース」、市場で魯肉飯(ルーローハン)を食べて閃いたという「よだれ豚飯」も作る。