西宮市立甲東小学校
2022年1月13日
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生徒 6年生 93名/先生 6名
冬の冷たい風が吹く中、2022年最初の出前授業で西宮市立甲東小学校に行ってきました。今回の出前授業が、阪神淡路大震災の発生日に近いことから、当時の報道取材映像を見ることで未来の防災・減災について学んでほしいという想いを学校側に提案。合わせて、報道取材クルーにも同行をお願いし、報道の取材現場を体験して頂くことにしました。
スタッフ自己紹介のあと、私たちの会社のこと、放送業界の歴史などお話した後、放送局の内部がどうなっているのか「社内見学」ビデオを上映。
放送局は、国民の共有の財産である“電波”を使用している免許事業であることや、私たちに課せられた大きな社会的役割について説明。テレビのネットワークの事も学んでもらいました。さらに、テレビ画面に映っていないところでどんな仕事があるのか、番組を放送するにはたくさんの仕事があり、それぞれに役割があって、スタッフが一丸となって毎日力を合わせて番組制作を行っていることを学んでもらおうと『「おはよう朝日です」ができるまで』のビデオも上映しました。
休憩を挟み、当グループが公開している「阪神淡路大震災取材映像アーカイブ」を立ち上げ「おはよう朝日です」の天気コーナーを担当するディレクターに講師をお願いし、災害報道に携わる立場から「防災・減災」を学んでもらいました。
「1/17は何の日?」「今日は何の地震の日?」というクイズを出題、生徒の皆さんに答えてもらいました。そして、「地震が起こった日」カレンダーを見てもらいました。過去に起こった大きな地震の日をカレンダー上で色分けすると、あまりの多さに生徒の皆さんもびっくりした様子です。
そして、過去の災害は人々の記憶から忘れられ、どんどん風化していくことをお伝えしました。しかし決して風化させてはならない!放送局には「いざという時に役立つ教訓」がいっぱい詰まった過去の映像がたくさんあり、少しでも共有し後世につなげたい!という想いから・・・、震災当時の甲東小学校の映像を見てもらいました。
地震の凄さを物語る散らかった職員室。今回の出前授業の会場となったランチルームは、当時住民の皆さんの避難所だった映像、また学校周辺の様子も見てもらいました。
これら過去の映像から災害時にはどうしたら良いのかを考える機会をもってもらいたく、避難所での「食べる」こと、「トイレ」のことを紹介。
そして何よりも、当時から人口比率が大きく変わり、現役世代が減り高齢者が増え、「助ける」側の世代が減少、「助けてもらう」側の世代が増えていることから、少しでも「助ける」側の人になってもらえるよう、いざという時に備えておく大切さをお伝えしました。
生徒からの「携帯やインターネットなどない時代、当時の取材はどう行っていたのか?」という質問に、同行したカメラマンと手伝ってくれた元アナウンサーが当時の阪神間を取材していたこともあり、被災地の様子を語ってくれました。
今回の授業が、未来の「防災・減災」に少しでも役立つことを切に願い、今後も出前授業では、過去の震災映像アーカイブを使い「防災・減災」を学んでもらう機会を増やしていきたいと思います。
受講した生徒の皆さんは約2か月で小学校を卒業。少しでも多くの思い出を作ってもらえたら嬉しいです!