授業風景

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西宮市立高須西小学校

2024年1月26日

授業風景184

授業対象生徒 63名/先生 3名

写真週半ばの大寒波も少し和らいだ1月最後の金曜日の午後、出前授業で西宮市立高須西小学校へ行ってきました。

今回、受講頂いたのは小学校5年生の生徒の皆さん63名。
阪神淡路大震災から29年、当時の報道取材映像を見ることで未来の防災・減災について学んでもらう授業は、今回で3回目の実施です。

写真まずは自己紹介。エビシー教室を担当している私から、丹波篠山のお米農家のお手伝いをしている話をし、何気ない気持ちで始めた農業も、年々増える自然災害を気にするようになり、地球温暖化や気候変動など考えるきっかけになったことなど、いろんなことに興味を持って視野を広げてほしい、と伝えました。

そして「社内見学」ビデオを上映。放送局は、国民の共有の財産である“電波”を使用している免許事業であることを知ってもらいました。元旦に発生した「能登半島地震」では、番組放送中、まずは一報で速報スーパーを流し、番組の途中でもアナウンサーが顔出しで大きな地震があったことを伝え、その後、報道特番に移行、地震や津波の情報を伝え続けることが、私たちに課せられた大きな社会的役割の一つ「国民の健康と命を守る」使命であることを学んでもらいました。また、テレビ画面に映っていないところでどんな仕事があるのか、番組を放送するにはたくさんの仕事があり、それぞれに役割があって、スタッフが力を合わせて番組制作を行っていることを学んでもらおうと『「おはよう朝日です」ができるまで』のビデオも上映しました。

休憩を挟み、HP上で公開している「阪神淡路大震災取材映像アーカイブ」を立ち上げ「おはよう朝日です」の天気コーナーを担当している報道記者に講師をお願いし、災害報道に携わる立場から「防災・減災」を学んでもらいました。


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写真「地震が起こった日」カレンダーを見てもらい、「9/1は?」「1/17は?」とクイズを出題、100年前の関東大震災はもちろん、30年前に発生した「阪神淡路大震災」でさえ、知らない世代が増えてきていることを知ってもらい、テレビが誕生して初めての大きな災害がこの地震で、液状化のメカニズムがわかる映像も交えながら、高須西小学校付近の幹線道路の液状化の様子など当時の取材映像を見てもらいました。

写真その後、当時の避難所での様子を知ってもらおうと「食べる」こと、「トイレ」のことがわかる映像も見てもらい、講師を務めた報道記者が実際に取り組んでいる「防災・減災」対策を紹介。何よりも阪神淡路大震災当時から人口比率が大きく変わり、現役世代が減り、少子高齢化が進んだ今、「助ける」側の世代が減り「助けてもらう」側の世代が増えていることから、少しでも「助ける」側の人になってもらえるよう、いざという時に備えておく大切さや、家の中でケガをしないために今すぐにでも出来ることをお伝えしました。

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そして最後は生徒の皆さんからの質問コーナー。「休みはありますか?」「放送機器が故障したら?」などなど、時間の許す限り質問にお応えしました。

今回の授業では、神戸にある「人と防災未来センター」が発行している“減災グッズチェックリスト”を配布。今後も出前授業では、未来の「防災・減災」に少しでも役立ててもらえたら・・・と切に願い、公開している震災映像アーカイブを使い「防災・減災」を学んでもらう機会を増やしていきたいと思います。