授業風景

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柏原市立堅下小学校

2014年1月28日

授業風景45

「パフォーマンスショー」を撮影してみよう!

授業対象5年生2クラス(76名)

今回訪れたのは柏原市立堅下小学校。
講師はABCの報道現場の最前線で活躍する座波(ざは)カメラマンです。報道カメラマンとして、日々の取材体験を子どもたちに伝えます。
海に潜り、魚と一緒に泳ぎながら撮影するときの苦労話や、生中継がどのように行われているかなどを、具体的なエピソードを交えて語りました。

チャンスは「一度きり」!

カメラマンにとって、特定の人物やもの、事がらを取材するチャンスはいつも一度限り。
まったく同じ条件で、まったく同じことが起こることなどほぼあり得ません。
その貴重な1回を、映像の形で残して視聴者に伝えていくのが報道カメラマンの仕事とも言えます。
今回は、そのような撮影の楽しさや難しさを子どもたちに理解してもらうため、「パフォーマンスショーを撮影してみよう!」というプログラムを企画しました。
これは、10数名の児童で1つのグループを作り、30秒のパフォーマンスを考えてもらい、それを自分たちで撮影するというチャレンジ企画です。
写真1グループの持ち時間は短いですが、ひとつのショー(番組)を撮影するというふうに捉えれば、番組収録の流れを、オモテ方(出演者)裏方(企画と撮影)の2つの面から体験し、「番組を作るにはオモテに出る人と裏方で支える人の両方がいる」ことが理解できるというわけです。また、特にカメラマンは「舞台の上で動いている人物を撮影する」という難しさも体験できます。
いざ実際にパフォーマンスを行い、撮影するためにはカメラマンやディレクター役だけでなく、出演するモデルやバックダンサー、衣装を考える人なども必要です。
さらにBGMを選んだり、ショーのタイトルや全体の構成を考えるなど、各グループのリーダーと担任の先生方を中心に出前授業の前に準備しました。

動く人を撮影するコツとは?

写真 さて、いよいよ出前授業の当日。
まずは独創的で楽しいパフォーマンスに心底驚いてしまいました。
「さくら」を題材に、満開の桜の木を大きな画用紙で用意しその前でポーズを決めてくれたグループ、何度も練習したに違いないぴったりと息のあったダンスを見せてくれたグループ、お揃いの華やかなはっぴ姿で登場したグループなどなど、短い準備期間によくぞここまでと感心するものばかりでした。
写真そのパフォーマンスを撮影する側は・・・というと、カメラマン役の児童は皆やや緊張しながらも、ひとたびRECボタンを押せばプロ顔負けの真剣勝負。
最後までしっかりと舞台の上の様子を撮影することができていました。
講師の座波カメラマンは、「出演者みんなの顔がきちんと見えるように撮れている」「こんなふうに撮ろうと決めて撮影をしているのがすごい」などと皆の頑張りを称えました。
最後に座波カメラマンが撮影のお手本を見せました。
”先生のお手本は、皆が撮ったのとどこが違う?”の問いに、「高さを変えて撮っている!」「先生が自分で動き回って撮っている」など鋭い回答が続々。真剣に授業に取り組んだ成果が見られました。
写真座波カメラマンが「報道カメラマンというのは、テレビを見ている人が実際には行けない場所に行って、その場所の様子を撮影する仕事。だから、視聴者にその現場がどうなっているかを分かりやすく伝えないといけない。今回みんなが企画したパフォーマンスショーもその場にいない人に舞台の上の状況がどうなっているのかをうまく伝えるのがポイントです」と最後にまとめました。
堅下小学校の皆さん、これからはテレビを見るとき、カメラマンがどんなふうに動いて撮影しているか、ということにも想いを馳せてもらえるとうれしいです。