授業風景

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豊中市立豊島西小学校

2014年3月7日

授業風景48

「ソチオリンピック放送」の舞台裏

授業対象5年生2クラス(60名)

ソチ冬季オリンピックが閉幕し、その興奮も冷めやらぬ時期に、豊中市の豊島西小学校で行う出前授業。ソチの現場で日本の放送局の人たちがいったいどんな仕事をしていたのか、現地のフレッシュな情報を聞かせてもらおうと、ソチから帰ってきたばかりのABCスポーツ部・池田ディレクターを講師に招き授業を行いました。

みんなの心に残ったソチの名場面は?

まずは事前に、児童の皆さんそれぞれから「ソチオリンピックで心に残った場面」について聞き取り、それを集計して「豊島西小学校5年生が選ぶ注目シーン」ランキングにまとめました。
写真皆が選んだ1位は予想通りフィギュアスケートの羽生結弦選手。「19歳で金メダルなんて凄い!」「完璧な演技で優勝したのに、まだ自分の演技に満足がいかないとインタビューで言っていたのを聞いて驚いた」などの意見が出ました。
また僅かの差で2位には同じくフィギュアの浅田真央選手。「ショートでは失敗したけれど、フリーで最高の演技をしたことに感動した」という意見が数多くありました。子どもたちがソチオリンピックのニュースに注目し、しっかりと自分の感想を持っていることに我々スタッフも感心しました。

世界中のメディアが集まるオリンピック

写真 オリンピックにはたくさんの国と地域が参加します。そしてたくさんの国の放送局でその模様が放送されます。各国の放送局のスタッフは、ソチに設けられた「国際放送センター」という場所を拠点にしてオリンピックの取材や映像の配信をします。
今回、ABCからソチオリンピックの取材に参加したスポーツ部の池田ディレクターは、テレビ朝日(ANN系列)の一員として現地で仕事をしました。その経験を元に、児童に色々な話を聞かせてくれました。
まずは、オリンピックの映像が皆さんの家庭のテレビまで届くしくみについて。ソチから日本までは約8,000kmの距離があります。その距離を飛び越えて映像を届けるには、インターネット回線や衛星を経由するなど、さまざまな方法があります。
写真それから、「国際放送センター」の中の様子について。取材陣はオリンピックの期間中、ソチに長く滞在することになります。その間、食事をしたり買い物をしたりするのにいちいち外出するような時間はありませんので、放送センターの中で用事を済ませられるように、色々なお店や設備が充実しているとのこと。コンビニやファーストフード店、スポーツジムや郵便局、他にも髪の毛を切りたい人の為に散髪屋さんまであったそうです。
写真ところで、ソチと日本では5時間の時差があります。日本の朝や昼間の番組でオリンピックの最新情報を放送するため、ソチのスタジオはずっと開いてスタンバイしていなくてはなりませんが、実際に現地で競技が行われるのは日本では深夜の時間帯になります。池田ディレクターは、まず日本の放送時間に合わせて仕事をし、またソチの現地の時間に合わせて競技を取材し、ということを繰り返しているうちに、まったく眠る時間がとれない日もあったといいます。
「世界で最も大きなスポーツの祭典であるオリンピックを取材するのは大変ですが、本当にやりがいがあり、貴重な体験ができた」と聞かせてくれました。
児童の皆さんからもソチについての質問があれこれ飛び出しました。これからオリンピックのニュースを見るときには、その舞台裏にたくさんの日本の放送局のスタッフがいることを、少しだけ想像しながら見てみてくださいね。